覚せい剤所持で令状なしの家宅捜索

2020-01-30

覚せい剤所持で令状なしの家宅捜索

覚せい剤を所持していたところ、令状なしに警察官が自宅に来て家宅捜索を行ったという場合の刑事弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部が解説致します。

【ケース】
神奈川県横浜市瀬谷区在住のAは、横浜市瀬谷区内で自営業をしています。
Aは仕事の疲れを抜くために、違法とは分かってい乍ら友人Xから覚せい剤を購入し、自宅で使用していました。
その結果、一度は覚せい剤の使用で逮捕されて執行猶予付き有罪判決を受けましたが、執行猶予の期間中にも覚せい剤を使用していました。

執行猶予期間後のある日、Aが覚せい剤を所持して横浜市瀬谷区内の路上を走行中、挙動が不審であることに気が付いた、横浜市瀬谷区を管轄する瀬谷警察署の警察官は、Aの車両に停車するよう求めました。
しかし、Aはそのまま車を自宅まで走らせ、自宅につきました。

警察官は車から降りたAに対して「なぜ制止しなかったのか。」「免許証を提示してください。」「鞄の中と車内を見せてください」と言いましたが、Aは無視して自宅に入ろうとしました。
そこで警察官は、Aの自宅の中に入り込み、令状を持たずにAの鞄の中などを確認した上で、所持していた覚せい剤の入ったビニール袋(パケ)と内容物0.3g、注射器(ポンプ)を押収しました。
その後の鑑定で、パケの内容物は覚せい剤であることが分かりました。

Aは覚せい剤取締法違反(単純所持)で家宅捜索後に発行された逮捕状を基に逮捕されましたが、接見に来た刑事事件専門の弁護士に対し、令状のない家宅捜索について質問しました。

≪ケースは全てフィクションであり、実際の事件・捜査機関の対応とは無関係です。≫

【覚せい剤取締法違反について】

ご案内のとおり、覚せい剤覚せい剤取締法違反等の法律によってその扱いに規制がなされています。
一部許可を得た研究者や医師などを除き、覚せい剤を所持する行為は覚せい剤取締法30条の7の規定で禁止されていて、これに違反した場合には「十年以下の懲役」に処せられます。

覚せい剤取締法41条の2第1項 覚せい剤を、みだりに、所持し、譲り渡し、又は譲り受けた者(第四十二条第五号に該当する者を除く。)は、十年以下の懲役に処する。

【令状なしの捜索について】

警察官等の捜査機関が被疑者の自宅などに入って証拠品を探す行動を捜索と言います。
また、捜索の結果見つかった証拠品は押収という形で保全することができます。
これらの行動は強制処分と呼ばれ、原則として裁判所の令状が必要になります。(令状主義)
ただし、被疑者本人が承諾した場合には、令状なしで家宅捜索を行うことができます。

そのため、家宅捜索を行う場合には、通常であれば捜索差押許可状(又は捜索許可状+押収許可状)を裁判所に請求し、裁判所が下した決定に基づき行われる必要があります。
逮捕とは異なり、たとえ緊急性があるからと言って先に押収した後追って令状を請求するということは出来ません。
ケースのように、令状なしに家宅捜索をする場合、違法な捜査となります。
違法な捜査によって得られた証拠については、たとえ実際に覚せい剤が出てきたとしても、証拠能力が否定される場合があります。(とはいえ違法捜査を認めつつ証拠能力を肯定する判例も少なくありません。)

令状なしに家宅捜索が行われた場合、刑事事件専門の弁護士に早急に相談することをお勧めします。
神奈川県横浜市瀬谷区の覚せい剤所持事件にて、令状なしで家宅捜索が行われた、あるいはご家族の方が事件を起こした際に令状なしの家宅捜索が行われた可能性があることを知った場合には、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部までご連絡ください。
逮捕されている場合は弁護士が接見に行き、逮捕されていない事件であれば横浜駅近くにある弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部にて無料相談を受けることができます。

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