私文書偽造事件で情状弁護を依頼

2019-12-11

私文書偽造事件で情状弁護を依頼

公文書を除く重要な書類を勝手に書き換えた、あるいは作成した場合に問題となる罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部が解説致します。
【ケース】
神奈川県茅ヶ崎市在住のAは、茅ヶ崎市内の会社に勤める会社員です。
Aはいわゆる営業職として契約を獲得することについてのノルマを課せられていたところ、その月の契約件数がノルマに達成しなかったため、苦肉の末、茅ヶ崎市内に住む、以前契約をしていた顧客Vの名前や住所、連絡先を契約書に記入し、Vの名字が書かれた印鑑を購入し押印して提出しました。

後日、Vは身に覚えのない請求が来たためAの会社に問い合わせたところ、Aが契約書を偽造していたことが発覚しました。
Aの会社は、茅ヶ崎市を管轄する茅ヶ崎警察署に被害届を提出しました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【私文書偽造とはどのような罪か】

文書を偽造した場合にどのような罪に当たるかについては、その文書が公文書なのか私文書なのか、その文書に押印がなされているかなされていないか、という点が問題となります。
公文書とは運転免許証や健康保険証、住民票などの公務所や公務員が作成する書類を指します。
一方で私文書とは、公文書にはあたらないものの権利・義務を証明するような書類を指すもので、私人間で締結した契約書の他に、申請書や委任状などが挙げられます。

ケースについて見ると、Aは、Vに無断で私人間で締結される契約書を作成しています。
また、契約に際してVの名字である印鑑を購入し、偽造した契約書に押印しています。
これは、いわゆる架空契約(俗に言う「てんぷら」)と呼ばれる行為であり、有印私文書偽造罪に当たる可能性があります。

更に、Aは偽造した契約書をAの会社に提出しているため、偽造私文書行使罪が適用されることも考えられます。
偽造私文書行使罪は、自身で私文書を偽造していない場合でも、偽造した私文書を使った場合に成立する罪です。
ただし、私文書偽造罪が適用された場合、その偽造私文書を行使した罪については牽連関係にあるとして一罪として処理されます。

その他、架空契約の事案ではお金の請求等がなされる場合もあり、その場合は詐欺罪や詐欺未遂罪が適用されることも考えられます。

(有印私文書偽造罪)
刑法159条1項 行使の目的で、他人の印章若しくは署名を使用して権利、義務若しくは事実証明に関する文書若しくは図画を偽造し、又は偽造した他人の印章若しくは署名を使用して権利、義務若しくは事実証明に関する文書若しくは図画を偽造した者は、三月以上五年以下の懲役に処する。

(偽造私文書行使罪)
刑法161条1項 前二条の文書又は図画を行使した者は、その文書若しくは図画を偽造し、若しくは変造し、又は虚偽の記載をした者と同一の刑に処する。

【裁判で情状弁護を依頼】

有印私文書偽造罪や偽造私文書行使罪の場合、罰金刑がないため、略式起訴ではなく正式起訴される可能性があります。
正式起訴された場合、被疑者は被告人という立場に代わり、裁判を受けることになります。
裁判では、検察官は被告人が有罪である証拠を提示し、裁判官に懲役○○年などと求刑することになります。
一方弁護士は、被告人が無実を主張しているのであれば、無罪を求めて証拠について争います。
しかし、被告人が罪を認めている場合には、有罪ではあるが厳しい刑にならぬような弁護活動を行います。
その一つが情状弁護です。

情状弁護では、例えば被告人としてはノルマが厳しくやむにやまれぬ事情から行為に及んだことやその反省、今後について家族の監督体制が整っていること、被害の回復に努めていることなどを主張し、求刑より軽い刑を求めます。

神奈川県茅ヶ崎市にて有印私文書偽造罪や偽造私文書行使罪に問われ、情状弁護をお求めの方がおられましたら、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部までご連絡ください。

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