窃視障害で刑事事件に

2020-02-01

窃視障害で刑事事件に

窃視障害の疑いがある方が、覗きなどの刑事事件を起こしてしまった場合に想定される刑事事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部が解説致します。

【ケース】
神奈川県藤沢市在住のAは、藤沢市内の会社に勤める会社員です。
ある日Aが藤沢市内の小道を歩いていたところ、あるマンションの一階に洗濯物を干している若い女性Vを見て劣情を催しました。
そこでAは、路上からVの部屋のベランダによじ登り、カーテンの隙間からVを観察し続けていました。
その状況を近隣住民が見ていて警察署に通報したため、臨場した藤沢市を管轄する藤沢警察署の警察官は、Aを逮捕しました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【窃視障害について】

窃視障害という言葉をご存知でしょうか。
窃視障害とは、トイレや着替え、性交渉の最中など、被害者が警戒していない状況で取っている行動を覗いたり盗撮したりすることに性的興奮を得るものです。
窃視障害は、特殊な物や状況に対して性的興奮を得るパラフィリアの一種と考えられています。

窃視障害の場合の法的問題について、例えば相手がパートナーであれば、刑事事件として扱われる可能性は低いです。
一方で、ケースのAのように、他人やパートナーではない相手に対してそのような行為をしてしまった場合、刑事事件に発展する可能性が高いです。

①建造物侵入罪・住居侵入罪
他人のトイレを覗く目的でトイレに入ったり、着替え姿を覗くために更衣室に入ったりした場合には建造物侵入罪に、ケースのように他人の部屋のベランダに入るような行為は住居侵入罪に当たる可能性があります。
建造物侵入罪・住居侵入罪は、刑法130条で「正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、…た者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。」と定められています。
他人の排泄を除く行為や着替えをする行為等を窃視することは正当な理由とは言えませんので、これらの罪に当たる可能性があります。

②軽犯罪法違反
他人の排泄行為や着替えといった通常ならば服を着ていないような場所を覗き見る行為は軽犯罪法違反に当たる可能性があります。
軽犯罪法1条33号は、「正当な理由がなくて人の住居、浴場、更衣場、便所その他人が通常衣服をつけないでいるような場所をひそかにのぞき見た者」に対し「拘留又は科料に処する。」と定めています。
拘留とは1日以上30日未満の身体拘束を指し、科料とは1000円以上1万円以下のお金を納付することを指します。

③神奈川県迷惑行為防止条例違反
ケースは神奈川県藤沢市での事件を想定しています。
神奈川県迷惑行為防止条例では、その3条2項で「何人も、人を著しく羞恥させ、若しくは人に不安を覚えさせるような方法で住居、浴場、更衣場、便所その他人が通常衣服等の全部若しくは一部を着けないでいるような場所にいる人の姿態を見、又は、正当な理由がないのに、衣服等の全部若しくは一部を着けないで当該場所にいる人の姿態を見、若しくはその映像を記録する目的で、写真機等を設置し、若しくは人に向けてはならない。」と規定しています。
これに反した場合の法定刑は「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。」と定められています。

従前は各都道府県の迷惑防止条例が公共の場所での盗撮や覗きを、それ以外を軽犯罪法が禁止しているという関係にありましたが、今日では神奈川県のように条例がトイレや更衣室での盗撮・覗きについても対応するような形をとる自治体も増えています。

神奈川県藤沢市にて、窃視障害を疑われるような盗撮・覗きなどの行為をしてしまい、刑事事件に発展してしまった、あるいは刑事事件に発展する可能性があるという方がおられましたら、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部までご連絡ください。

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