未成年者が特殊詐欺で出し子

2019-11-30

未成年者が特殊詐欺で出し子

20歳未満の未成年者のお子さんが特殊詐欺事件でいわゆる出し子の役割をしていた場合の手続きの流れや弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部が解説致します。

【ケース】
神奈川県横浜市戸塚区在住のAは、横浜市戸塚区内の高校に通う高校生です。(未成年者)
Aは、同級生である横浜市戸塚区在住のXから「先輩から誘われたバイトで、楽なのに1万円貰えるぞ」と誘われました。
お金が欲しいと考えたAは、Xの先輩の指示に従い、受け取ったキャッシュカードを持って横浜市戸塚区内の銀行にあるATMへ行き、予めメモを受け取っていた暗証番号を入力してキャッシュカードの残金全額を下ろしました。
そして下ろした金を封筒に入れ、指定された住所に普通郵便で郵送しました。
その後もAは金儲けのため、上記の行為を4回に亘り繰り返しました。

後日、横浜市戸塚区を管轄する戸塚警察署の警察官がAの自宅に来て、Aを特殊詐欺の出し子をしたことを理由に通常逮捕しました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【詐欺罪について】

詐欺罪に当たる行為とは、①加害者が被害者を騙すことにより(欺罔行為)、②被害者が騙されてしまい(錯誤)、③被害者が加害者に金品を渡したり財産上の利益を与えたりする行為があって(財物の交付)、④①~③に因果関係が認められた場合に成立する犯罪です。

刑法246条1項 人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。
2項 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

【特殊詐欺とは】

上述しましたとおり、詐欺罪は相手を騙してお金等を交付させる行為です。
その為、被害者と加害者の間で面識がある場合が考えられます。

しかし、近年報道されている振り込め詐欺等の事件では、面識のない不特定多数の者に対して連絡を取り、錯誤に陥った者や錯誤に陥る可能性のある者を対象に詐欺行為をはたらくケースが見られます。
これらの事件を特殊詐欺と呼び、各都道府県の警察署や警察庁は注意を呼び掛けています。

この特殊詐欺事件は一人で全て行う事件は少なく、大抵は「架け子」「受け子」「出し子」と言った役割分担がなされています。
ケースについては、仲間からキャッシュカードを受取り、それを利用して現金を出しているだけなので、一見すると詐欺罪には問えないように思えますが、特殊詐欺に計画段階から加担していたり、キャッシュカードが特殊詐欺によって得られたものである、あるいは何らかの不正な手段で受け取ったキャッシュカードであるという認識があれば、特殊詐欺の共犯者として罪に問われる可能性があります。
そして、特殊詐欺は上記のような性質上、お金に困っている若者などに声をかけて利用される場合が多く、主犯格は捕まらず受け子や出し子をしただけの若年層が逮捕される場合が少なくありません。

【少年でも逮捕される】

少年法上の少年とは、20歳未満の男女を指します。
少年は、手続き上成人の刑事事件とは異なる取り扱いがなされます。
しかし、捜査段階では成人と同じ手続きがとられる場合が少なくありません。(勾留に代わる観護措置等、一部例外はあります。)

そのため、捜査に必要であると捜査機関・裁判所が判断した場合、たとえ少年であっても逮捕され、勾留される場合があるのです。
とりわけ特殊詐欺の出し子などであれば、共犯者が他にいることから、共犯者同士の口裏合わせ等による証拠の隠滅が考えられるため、逮捕・勾留され、接見禁止が付くことも考えられます。

神奈川県横浜市戸塚区内にて、少年である未成年のお子さんが特殊詐欺の出し子をしたっことで逮捕された場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部までご連絡ください。

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