神奈川県平塚市で偽札の輸入(通貨偽造罪)―保釈を求め弁護士へ
【ケース】
神奈川県平塚市に住むAは、海外のサイトで日本の偽札(偽造通貨)1万円が約2千円で販売されているのを発見しました。
金に困っていたAは、生活費に充てるため偽札50万円分を購入・輸入し、平塚市内のスーパーで使用したところ、店員に偽札であることが発覚したため、平塚市を管轄する平塚警察署の警察官に逮捕されました。
Aの両親は、起訴後も勾留されている息子を保釈したいと考え、刑事事件専門の弁護士に相談しました。
(フィクションです。)
【通貨偽造罪】
偽札を作る行為は刑法148条1項で禁止されており、法定刑は「無期又は三年以上の懲役」に処するとされています。
通貨偽造罪は単に偽造・使用した人が利益を得るだけでなく、我が国の通貨に対する信頼を損ねてしまう重大な犯罪です。
しかし、自ら偽造したわけではなく、海外から偽造された日本円を行使するために輸入した場合はどうなるでしょう。
これは、刑法148条2項で「偽造又は変造の貨幣、紙幣又は銀行券を行使し、又は行使の目的で人に交付し、若しくは輸入した者も、前項と同様とする。」と規定され、禁止されています。
前項と同様ですので、こちらも法定刑は「無期又は三年以上の懲役」になります。
【通貨偽造罪での保釈を求める弁護活動】
保釈には、権利保釈・職権保釈・義務的保釈の3種類があります。
権利保釈は、刑事訴訟法89条の要件に当てはまらない場合に認められます。
とりわけ弁護士は、同条4号(証拠を隠すなどの疑い)5号(被害者・参考人を脅したり口裏合わせをしたりする疑い)に当てはまらないことを、裁判官に書面等で主張します。
職権保釈は、裁判官の裁量で保釈を認めます。
通貨偽造罪を含む一定以上の重要事件では刑事訴訟法89条の要件に当てはまるため、権利保釈が出来ませんが、権利保釈が認められない場合でも、裁判官の裁量で保釈を認められる職権保釈の制度があります。
職権保釈を求める場合、弁護士は裁判官に対して、逃亡や証拠を隠すことが無いことに加え、保釈の必要性などを主張する必要があります。
義務的保釈は、起訴後勾留が不当に長くなった場合に用いられる保釈ですが、実務上義務的保釈が認められる事案は稀です。
神奈川県平塚市で親族が通貨偽造罪で逮捕・勾留され、保釈をしたいと考えておられる方は、弊所の初回接見サービス(有料)をご利用ください。
(平塚警察署までの初回接見費用―39,100円)