神奈川県秦野市の強制わいせつ事件
強制わいせつ事件を起こしてしまい逮捕されてしまった場合の弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部が解説致します。
【ケース】
神奈川県秦野市在住のAは、秦野市内の会社を経営する会社員です。
ある日Aは会社の社員数名との飲み会を開催していたところ、最終的に残ったメンバーが女性社員V一人となりました。
その後、AはVと良い雰囲気になったと感じ、Aに接吻をしたところ、Vは「やめてください」と言ってそれを拒絶しました。
後日、秦野市内を管轄する秦野警察署の警察官が自宅に来て、Aを強制わいせつ罪で逮捕しました。
≪ケースは全てフィクションです。≫
【強制わいせつとは】
強制わいせつ罪は、相手に対して暴行や脅迫を用いるなどして相手が拒絶できない状況でわいせつな行為を行なうこと成立する罪です。
ただし、暴行や脅迫がなくても、被疑者が突然わいせつなことをした場合等には被害者が拒絶できないことになるため、強制わいせつ罪が適用される可能性があります。
なお、接吻する行為はわいせつな行為に当たるとされています。
また、事件当時被害者が酒に酔っていて抵抗ができなかった場合には、強制わいせつ罪ではなく準強制わいせつ罪(刑法178条)に問われることも考えられます。
準強制わいせつ罪の場合も強制わいせつ罪と同様の法定刑(6月以上10年以下の懲役)となっています。
刑法176条 十三歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、六月以上十年以下の懲役に処する。十三歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。
【強制わいせつ事件で弁護士に相談】
強制わいせつ事件を起こした場合の弁護活動としては、以下のような行動が考えられます。
①逮捕・勾留されている場合
強制わいせつ事件で逮捕されている場合、その後72時間以内に勾留請求が行われ、最大で20日間の勾留が行われる可能性があります。
勾留期間中は警察署の留置場に身柄を拘束されることになるため、仕事や学校に行くことは出来ません。
そこで、まずは身柄を解放するための弁護活動が考えられます。
身柄を解放するためには、弁護人が勾留前に意見書を出したり勾留決定後に裁判所に対して準抗告を申し立てる必要があり、素早い対応が求められます。
また、残念乍ら勾留されたまま起訴された方については、保釈という制度を利用して身柄を解放する必要があります。
保釈は、被告人や弁護人が保釈申請書を提出し、裁判官が保釈を認めた場合に保釈保証金を納付することで釈放されます。
保釈保証金は、被告人が逃走するなどしなければ全額返還されますが、金額は1件につき100万円~150万円以上になることが多く、その金額については裁判官と調整する必要がある場合もあります。
②示談交渉
強制わいせつ事件では、被害者となる方がおられます。
被疑者・被告人が事件について認めていて、謝罪したいというお気持ちがある場合には示談交渉を行うことが考えられます。
示談では、謝罪と賠償を行うほか、今後の接触禁止などの条項を盛り込むことで被害者の安心をも確保することが重要です。
示談をすることで、起訴前であれば不起訴を目指し起訴後であれば情状として主張することができるほか、刑事事件とは別に民事事件として賠償を求められるリスクを回避するという役割もございます。
③公判対応
強制わいせつ事件では、検察官が証拠を収集して公判請求することで裁判になる可能性が高い事件です。
被告人が強制わいせつの事実を認めている場合には、示談交渉の結果や被告人の反省の状況、情状証人の召喚や証人尋問などをすることで、より軽い刑になるよう対応します。
一方で、被告人が強制わいせつの事実を否認している場合、被告人の主張をしっかりと確認した上で検察官側の証拠を精査する必要があります。
神奈川県秦野市にて、ご家族の方が強制わいせつの罪に問われて釈放や示談、起訴後の公判対応をお求めの方がおられましたら、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部にご連絡ください。