神奈川県川崎市高津区の殺人事件

神奈川県川崎市高津区の殺人事件

殺人事件で控訴をする、という場合の問題等について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部が解説致します。

【ケース】
神奈川県川崎市高津区在住のAは、川崎市高津区にある会社に勤める会社員です。
Aには婚姻を前提に交際をしている川崎市高津区在住のVがいましたが、ある時Vの行動を不審に思ったAが探偵を利用してVの行動を調査したところ、Vが浮気をしていることが発覚しました。
AがVを問い詰めると、Vは「そんな面倒なことを言うなら浮気相手と結婚してもいいんだよ」と言いました。
その言葉に怒ったAは、台所から包丁を持ち出してVを数十か所刺しました。

その後、Aは怖くなって逃走しましたが、Vは消防に通報して駆け付けた救急隊員が警察署に通報し、川崎市高津区を管轄する高津警察署の警察官の捜査によりAを殺人未遂罪で逮捕しました。
後日Vは死亡したため、検察官はAを殺人罪で起訴しました。
そして、一審の裁判官はAに対して懲役7年の判決を言い渡しました。
Aは起訴内容を認めたものの、懲役7年は重すぎると考え、家族を通じて控訴審から対応できる刑事事件専門の弁護士に初回接見を依頼しました。

(フィクションです。)

【殺人罪について】

故意に相手を殺した場合に殺人罪が適用されることはご案内のとおりです。
殺人罪の条文は下記のとおりです。

刑法199条 人を殺したものは死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する。

【控訴が出来る事件について】

控訴とは、通常地方裁判所又は簡易裁判所で行われた一度目の裁判に対して、14日以内に提起することで不服申し立てを行う制度です。(刑事訴訟法372条)
控訴審は札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・高松・福岡にある高等裁判所又は各高等裁判所の支部にて行われます。

どのような裁判でも控訴が出来るわけではなく、控訴するためには控訴の理由が必要です。
控訴の理由には、下記のような理由が挙げられます。

・法律に従って判決裁判所を構成しなかった場合。(刑事訴訟法377条1号)
・法令により判決に関与することができない裁判官が判決に関与した場合。(同条2号)
・審判の公開に関する規定に違反した場合。(同条3号)
・不法に管轄又は管轄違いを認めた場合。(刑事訴訟法378条1号)
・不法に控訴を受理し、又はこれを棄却した場合。(同条2号)
・審判の請求を受けた事件について判決をせず、または審判の請求を受けない事件について判決を下した場合。(同条3号)
・判決に理由を附せず、又は理由に食い違いがある場合。

・上記の場合を除き、訴訟手続き(刑事訴訟法379条)や法令の適用(同380条)に違反や誤りがあって、その違反が判決に影響を及ぼすことが明らかである場合。
・量刑が不当である場合。(刑事訴訟法381条)
・事実の誤認があってその後人が判決に影響を及ぼすことが明らかである場合。(刑事訴訟法382条)
・その他、再審の要件を満たす場合。(刑事訴訟法383条1号)

ケースについては刑が重いことから、刑事訴訟法381条の量刑が不当であることを主張することが考えられます。

【控訴について弁護士に相談】

控訴審では再び裁判をやり直すのではなく、一審の証拠に基づいて高等裁判所の裁判官が判断をすることになります。
しかし、ほとんどの裁判では控訴棄却となっているのが実情です。
平成30年の司法統計によると、刑事訴訟事件の控訴審は全体で5,710件ありました。
そのうち、控訴棄却は4,163件となっていて、破棄自判(一審の判決を取消して高等裁判所自身が判断を下すこと)は550件であり、全体の10%ほどしかありません。
つまり、控訴審で一審の判断が変えることは極めて難しいのです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所の弁護士は、控訴審からの弁護活動についても対応しています。
神奈川県川崎市高津区にて、ご家族が殺人罪で有罪判決を受けたものの刑が重すぎるため控訴を申し立てたいという方がおられましたら、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部の弁護士による初回接見サービス(有料)をご利用ください。
刑事事件専門の弁護士が初回接見を行い、報告の場で控訴の可能性等についてご説明致します。

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