強盗罪と恐喝罪の違い

2020-04-19

強盗罪恐喝罪の違いについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部が解説します。 

◇強盗罪で逮捕◇

神奈川県横浜市に住むAさんは、ある日の夜中、人通りの少ない路上を歩いていたVさんの背後から、Vさんに対し、左手に持っていた刃物を突き付け、「金を出せ、騒ぐと殺すぞ」などと言いました。
Aさんはそのまま刃物を突き付けながら、Vさんんから現金2万円入りの財布を右手で受け取り、その場から逃走しました。
後日Aさんは、神奈川県警本部捜査第一課強盗罪通常逮捕されました。
(フィクションです)

◇強盗罪◇

強盗罪刑法236条に規定されています。

刑法236条
1項 暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。
2項 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、前項と同様とする。

一般に、「暴行」とは人の身体に対する有形力の行使、「脅迫」とは人に畏怖させるに足りる害悪の告知のことをいいますが、強盗罪の「暴行」「脅迫」の程度は、相手方の反抗を抑圧する程度に強いものでなければならないとされています。そして、程度であるか否かは

・犯行の時刻・場所その他周囲の状況
・凶器使用の有無
・凶器の形状性質
・凶器の用い方など犯行の手段方法
・犯人、相手方の性別、年齢、体力

などを総合的に考慮して判断されます。

「強取」とは、上記の「暴行」「脅迫」により、相手方の反抗を抑圧して財物を自己又は第三者に移すことをいいます。
通常は、犯人が被害者自身から直接財物を奪取することが多いと思いますが、必ずしもその必要はなく、反抗を抑圧された被害者から交付を受けてもよいとされています。

強盗の機会に、人を負傷させた場合は強盗致傷罪が成立するおそれがあり、法定刑は無期又は6年以上の懲役です。また、死亡させたときは死刑又は無期懲役です。なお、「人」とは必ずしも被害者に限らず、強盗を目撃した目撃者、目撃者から依頼を受けて犯人を捕まえようとした通行人なども含まれます。

◇恐喝罪◇

恐喝罪刑法249条に規定されています。

刑法249条
1項 人を恐喝して財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。
2項 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

「恐喝」とは、財物の交付又は財産上不法の利益を得るために行われる「暴行」又は「脅迫」のことをいいますが、恐喝罪の場合、一般的に脅迫行為が行われることが多いと思われます。
ただし、暴行や脅迫の程度は、強盗罪と異なり「相手方の反抗を抑圧するに至らない程度」であることが必要とされています。
つまり強盗罪よりは、やや程度の落ちる脅迫行為である必要だということです。
規定上も、強盗罪と異なり「財物を交付させた」とあります。
つまり、相手方に一定の処分行為をする余地を認めているのが恐喝罪ということになり、よって、強盗罪よりも程度の弱い脅迫行為で恐喝罪が成立するとされるのです。

強盗罪の「暴行」「脅迫」か恐喝罪の「恐喝」かは、上記で述べた基準(・犯行の時刻・場所その他周囲の状況、・凶器使用の有無、・凶器の形状性質、・凶器の用い方など犯行の手段方法、・犯人、相手方の性別、年齢、体力、・その他個々の事情など)をもとに判断され、個々の事案の具体的状況により結論は異なります。

◇刑事事件に強い弁護士に相談◇

刑事事件において、ある犯罪に当たると疑われても、ふたを開けてみると「実は別の犯罪だった」ということがよくあります。強盗罪についても同じことがいえ、「強盗罪で逮捕されたものの恐喝罪で起訴された」、あるいは、「強盗罪で起訴されたが裁判で恐喝罪と認定された」などという場合です。仮に、このような事態となれば、適用される刑罰も異なり、量刑もだいぶことなりますから、強盗罪が成立するか恐喝罪が成立するかは大きな違いということになります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部は、強盗罪恐喝罪をはじめとする刑事事件、少年事件専門の法律事務所です。刑事事件、少年事件でお困りの方は0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料法律相談、初回接見サービスを24時間受け付けております。

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