中学校教師によるトイレ盗撮事件

2021-08-24

中学校教師によるトイレ盗撮事件

中学校教師によるトイレ盗撮事件について,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部が解説します。

【刑事事件例】

Aさんは神奈川県伊勢原市の中学校に勤務する先生でした。
神奈川県伊勢原市の中学校の女性用トイレに,盗撮する目的で録画された状態の小型カメラを設置したとして,神奈川県迷惑行為防止条例違反盗撮)の容疑で逮捕されました。
トイレ内に小型カメラが落ちているのを発見した学校側が神奈川県伊勢原警察署に通報したといいます。
なお,小型カメラは設置状況から対象者の撮影ができなかったといいます。
Aさんは,神奈川県伊勢原警察署の警察官による神奈川県迷惑行為防止条例違反盗撮)の容疑での取調べに対して,「間違いありません」と容疑を認めています。
(フィクションです。)

【カメラを設置しただけでも法律違反になる】

神奈川県迷惑行為防止条例3条2項
何人も,人を著しく羞恥させ,若しくは人に不安を覚えさせるような方法で住居,浴場,更衣場,便所その他人が通常衣服等の全部若しくは一部を着けないでいるような場所にいる人の姿態を見,又は,正当な理由がないのに,衣服等の全部若しくは一部を着けないで当該場所にいる人の姿態を見,若しくはその映像を記録する目的で,写真機等を設置し,若しくは人に向けてはならない。

神奈川県迷惑行為防止条例8条4項
次の各号のいずれかに該当する者は,50万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
1号:第3条の規定に違反した者

神奈川県迷惑行為防止条例3条2項は,「人が通常衣服等の全部もしくは一部を着けないでいるような場所にいる人の姿態」「の映像を記録する目的で,写真機等を設置」する行為を禁止しています。
これらの行為は盗撮行為として,神奈川県迷惑行為防止条例違反(法律違反)となります。
盗撮行為は「人が通常衣服等の全部もしくは一部を着けないでいるような場所」で行われることが成立要件となっております。

神奈川県迷惑行為防止条例3条2項では,写真機等を「設置」する行為を禁止しています。
写真機での撮影が完了することによって神奈川県迷惑行為防止条例違反(法律違反)となるわけではなく,その前段階としての写真機の設置で神奈川県迷惑行為防止条例違反(法律違反)となってしまうことに注意が必要です。

【軽犯罪法違反との違いとは】

軽犯罪法1条
左の各号の一に該当する者は,これを拘留又は科料に処する。
23号:正当な理由がなくて人の住居,浴場,更衣場,便所その他人が通常衣服をつけないでいるような場所をひそかにのぞき見た者

本記事をご覧になっている方には,盗撮行為は軽犯罪法違反になると聞いたことがある方がいると思います。
それでは,神奈川県迷惑行為防止条例違反と軽犯罪法違反の違いは何でしょう。

軽犯罪法も「その他人が通常衣服をつけないでいるような場所」を「ひそかにのぞき見」る行為を禁止しています。
この軽犯罪法違反となる「ひそかにのぞき見」る行為には,カメラを設置して盗撮する行為は含まれます。

そして,軽犯罪法違反となるのは,「その他人が通常衣服をつけないでいるような場所」での盗撮行為が禁止されています。
この軽犯罪法違反の成立要件である「その他人が通常衣服をつけないでいるような場所」と,神奈川県迷惑行為防止条例違反の成立要件である「人が通常衣服等の全部もしくは一部を着けないでいるような場所」はほとんど同義です。

とすると,刑事事件例のような盗撮事件の被疑者の方には,すでに述べた神奈川県迷惑行為防止条例違反の罪と,軽犯罪法違反の罪が成立すると考えられます。
これらの神奈川県迷惑行為防止条例違反の罪と軽犯罪法違反の罪が成立する場合,刑罰としては,重い方,具体的には神奈川県迷惑行為防止条例違反の罪としての「50万円以下の罰金又は拘留若しくは科料」が科されると考えられています。
この事情を考慮して,神奈川県伊勢原警察署の警察官はAさんを神奈川県迷惑行為防止条例違反の容疑で逮捕したのだと考えられます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所仙台支部は,刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
中学校教師によるトイレ盗撮事件でお困りの場合は,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部までご相談ください(フリーダイヤルは0120-631-881です)。

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