神奈川県大和市の殺人未遂事件

2018-12-28

神奈川県大和市の殺人未遂事件

【ケース】
神奈川県大和市のアパートに住むA(60代女性・非常勤講師)は、大和市内の学校で非常勤の講師をしています。
Aは、学校が日中に開講されていることから、昼に起きて夜に寝る生活を続けていました。
一方で、Aの隣人V(20代男性・大学生)は大和市内の大学に通う傍ら居酒屋でアルバイトをしているため、夜遅くに帰ってきたり深夜遅くまで友人と自室で騒いだりといった生活を送っていました。

Aは隣人であるVの部屋からの騒音がうるさくて眠れず、不眠に悩まされていました。
そのため、AはVに対して「もう少し静かに帰ってきてくれ」と伝えたところ、Vは「俺の部屋なんだから何をしようと勝手だろう」と言い、その後も全く改善されませんでした。
ついにAは我慢の限界に達し、AはVを殺してやろうと思い自室から包丁を持ってVの部屋の前に立ち、V呼び出してドアを開けた瞬間Vを刺しました。
しかし、Vの血を見て驚いたAは救急車を要請し、消防局からの連絡を受けて臨場した大和市を管轄する大和警察署の警察官によって殺人未遂罪で緊急逮捕されました。

結果Vは腹部を刺され、全治3カ月の重傷を負いましたが命に別状はありませんでした。

(フィクションです。)

【殺人未遂について】

人を殺した場合、死刑又は無期若しくは五年以上の懲役に処されます。(刑法199条)
これは、相手を殺そうとして何かしらの行為に及んだ結果死亡した場合にあたる罪です。
同じように被害者が死亡したケースであっても、殺すつもりが無いものの怪我をさせた結果被害者が死亡した場合は傷害致死罪、怪我をさせるつもりがなかったものの過失によって被害者を死亡させた場合は過失致死罪に当たる可能性があります。

ケースについて考えると、殺してやろうと思って殺人に及んだ結果Vは幸いにも死亡せずに怪我を負っただけで済んでいます。
実行行為には及んでいるものの殺人の結果に至らないという状況になりましたので、「既遂」ではなく「未遂」となります。
刑法は既遂処罰が原則ですので、たとえば看板を蹴飛ばしたものの壊れなかった場合などは器物損壊罪に未遂処罰の規定がないため処罰できない可能性があります。
しかし、ケースの殺人罪の場合は未遂処罰の規定があるので(刑法203条、刑法44条)、殺人未遂罪というのは処罰の対象になります。

では、未遂罪の場合の法定刑はどうなるのかというと、刑法43条に「犯罪の実行に着手してこれを遂げなかった者は、その刑を減軽することができる。ただし、自己の意思により犯罪を中止したときは、その刑を減軽し、又は免除する。」と定められています。
前段はあくまで「刑を減軽することができる」との規定なので、必ずしも刑が軽くなるとは限りません。

【執行猶予を求める弁護活動】

裁判で、有罪だが刑の執行を猶予するという制度があります。
これが執行猶予です。
例えば、懲役2年、執行猶予4年の判決が言い渡された場合、判決が下された日から4年の間、禁錮以上の刑に処せられる等、執行猶予の取消事由がなければ、4年後に「懲役2年」の刑の言い渡しは効力を失います。
ただし、執行猶予は禁錮以上の刑に処されたことがない者などで、「三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金」(刑法25条1項)の言い渡しを受けた場合に付されます。

先程もお伝えしたように、殺人罪は①死刑、②無期懲役、③5年以上20年以下の懲役(ただし、併合罪の場合は最大30年の懲役)ですので、極めて重い罪です。
そのため、ケースのAが執行猶予を獲得するためには、3年以下の懲役刑を獲得する必要があります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。

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(大和警察署までの初回接見費用―36、800円)

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