神奈川県藤沢市の列車往来危険罪
【ケース】
神奈川県藤沢市に住むA(20歳・専門学校生)は、鉄道の写真を撮影することを趣味としています。
ある日Aは、藤沢市では通常運行されていない臨時列車が走ると知り、その臨時列車を撮影しようと思いました。
Aが撮影しようと考えた場所は鉄道写真を撮影する上では有名なスポットですが、自動車が通行する県道と線路との間にある車道外側線の中でガードレールに寄り掛かりながら撮影しなければならないため、多くの鉄道ファンが集まった場合の撮影は困難です。
しかし、実際に行ってみると、既に多くの人で埋め尽くされていた為、もはや撮影ができる状態ではありませんでした。
当初Aはガードレール外の車道外側線で撮影をしようとしていましたが、それでは撮影できないため、ガードレールを超えて鉄道会社の敷地内に侵入し、線路のすぐそばに三脚を立てて撮影をしました。
結果、Aが目的としていた列車の運転手は安全のため徐行を強いられ、後続の列車についても遅延してしまいました。
その場に居合わせた鉄道ファンのうちの一人が警察署に通報し、駆けつけた藤沢市内を管轄する藤沢警察署の警察官はAを建造物等侵入罪で現行犯逮捕し、その後列車往来危険罪と威力業務妨害罪でも捜査が進められました。
Aの家族は、実刑を避ける弁護活動を求めて弁護士に依頼しました。
(フィクションです。)
【列車往来危険罪】
ケースに出てくる建造物等侵入罪や威力業務妨害罪については目にしたことがある犯罪でしょう。
一方で、列車往来危険罪という犯罪は初めて目にしたという方も居られるでしょう。
列車往来危険罪とは、刑法125条1項で「鉄道若しくはその標識を損壊し、又はその他の方法により、汽車又は電車の往来の危険を生じさせた者は、二年以上の有期懲役に処する。」と定められています。
往来の危険とは、列車が脱線したり衝突したりする事故を発生させる恐れがある状態を指します。
ケースのAの場合、鉄道会社の敷地内に入り線路のすぐそばに三脚を立てていますので、「その他の方法」で列車の往来の危険を生じさせていると評価され、列車往来危険罪にあたる可能性があります。
法定刑は2年以上となっていて、最大で20年の懲役刑が下されます。
【実刑を避ける弁護活動】
実刑とは、罰金刑のように身柄拘束を伴わない刑罰を科されたり、懲役刑・禁錮刑といった身柄拘束を伴う刑であっても執行猶予付き判決を言い渡されることで身柄拘束を免れたりすることなく、刑事収容施設に収容されることを指します。
当然、実刑判決を受けた場合は一定の期間身柄が拘束されて日常生活を送ることが出来ません。
犯した罪は罪して反省し、謝罪したうえで、実刑を避ける弁護活動をお求めになる方も居られる事でしょう。
そのためには、実刑を避ける弁護活動を行う必要があります。
ケースの場合、列車往来危険罪に問われると罰金刑がなく懲役刑のみが用意されているため、実刑を避ける弁護活動はより重要であると考えられます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所の弁護士は、実刑になる可能性がある、あるいは高い事件での弁護活動の実績がございます。
弁護士は、起訴された罪名が本当に適当か、検討します。
そのうえで、懲役刑・禁錮刑などが避けられない場合、実名報道や学校の退学といった社会的な制裁を受けたことを主張するなどの情状弁護を行うなどして、執行猶予付き判決に導く、あるいは求刑より軽い刑の言い渡しを求める等、対応が考えられます。
神奈川県藤沢市にてご家族が鉄道会社の敷地内に侵入して線路のすぐそばで三脚を立てたことで列車往来危険罪などの罪に問われている方がおられましたら、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご連絡ください。
実刑を避けるためにどのような弁護活動が考えられるか、ご説明致します。
藤沢警察署までの初回接見費用:37,900円
在宅の場合の初回相談費用:無料