神奈川県川崎市宮前区の威力業務妨害事件

2019-08-07

神奈川県川崎市宮前区の威力業務妨害事件

【ケース】
神奈川県川崎市宮前区在住のAは、川崎市宮前区の会社に勤める会社員です。
Aは、川崎市宮前区内を自動車で走行中、信号機の設置されている十字路の道路で右折をしようと待っていたところ、赤信号ギリギリで乗客を乗せたバスが直進してきたため右折が出来ませんでした。
バスの運転に腹を立てたAは、そのバスが次に停留所で停車している所を見てバスの前に車を止め、バスに乗り込んで運転手Vの胸倉を掴み大声で怒鳴りつけました。
しかし、バスの乗客の1人が警察に通報し、駆けつけた川崎市宮前区を管轄する宮前警察署の警察官は、Aを暴行罪と威力業務妨害罪で捜査し始めました。
その際、捜査機関からは「相手は示談を受けないと言っているので、裁判になる可能性があるかもしれません」と言われました。

Aは、もうすぐ世間の中高生は長期休暇になるため、威力業務妨害罪で公判請求されて裁判になった場合に裁判を傍聴されるかもしれないと考え、弁護士に公判請求を回避できるか相談しました。

(フィクションです。)

【威力業務妨害罪について】

ケースのような事件では、威力業務妨害罪が適用される可能性があります。
威力業務妨害罪は刑法で下記のとおり定められています。

刑法233条 虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は、三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
刑法234条 威力を用いて人の業務を妨害した者も、前条の例による。

「威力を用いて」というのは、人の意思を抑圧するような勢力を指します。
つまり、ケースのような暴行・脅迫はもちろんのこと、立場の上の人が下の人に対してする威迫や団体で行動することで力を誇示する場合等にも、威力業務妨害罪が適用されることになります。
威力業務妨害罪と偽計業務妨害罪との区別は公然性や可視的であるか否かでなされていると考えられています。
また、「業務」とは職業その他社会生活上の地位に基づいて反復・継続して行う事務又は事業を意味します。
つまり、ケースのように仕事をしている場合にそれを妨害する行為のみならず、労働組合活動や政治活動などについても業務に当たる可能性があります。

【裁判を避ける弁護活動】

我が国で行われる刑事事件の裁判は、原則公開の法廷で行われます。
これは、憲法によって定められているためです。

憲法82条1項 裁判の対審及び判決は、公開法廷でこれを行ふ。

つまり、刑事事件の被告人は、原則として傍聴人の前で事件についての尋問等を受け、判決が言い渡されます。
そのため、裁判を避けたいというも居られるでしょう。

公開の法廷で裁判を行わない方法としては、①不起訴・検察官不送致を目指す、②略式手続で処理される、などが挙げられます。
①については、何らかの理由で警察官が検察官に事件を送致しない場合や検察官が起訴しない場合で、例えば比較的軽微な事件において示談が締結出来た、起訴できるだけの証拠が固まらなかった、などといった場合に行われます。
また、②については、罰金刑又は科料(1000円以上1万円未満)が用意されている事案が簡易で明白な事件において取られる手続きで、検察官が簡易裁判所に請求して裁判所が書面のみで手続きを進め、被告人が指定された金額を納付することで手続きが完了する制度です。

弁護士としては、それぞれの事件について検討し、依頼者のご希望に沿った弁護活動を検討します。
ケースのように1度示談を断られた場合でも、その後も被害者の意向が変わっていないか確認したり、贖罪寄付など代替の道が無いか検察官と協議するなどして、出来る限り公開の裁判を回避する対応策を検討します。

神奈川県川崎市宮前区にて、威力業務妨害罪で事件が進められていて、公開の裁判で裁判を受けることを避けたいという方がおられましたら、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士にご相談下さい。

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