大食い企画の食い逃げ事件(詐欺事件)

2021-09-14

大食い企画の食い逃げ事件(詐欺事件)

大食い企画の食い逃げ事件(詐欺事件)について,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部が解説します。

【刑事事件例】

Aさんは,神奈川県箱根町にある「デカ盛りグルメ」の提供店において,通常の牛丼10杯分に相当する牛丼「馬鹿牛丼」を30分以内に完食すれば,代金は支払わなくよいという牛丼の大食い企画に挑み,失敗したものの,「車から財布を取ってくる。支払いはその後にする。」と従業員に伝えたまま戻らず,代金5000円を支払いませんでした。
企画挑戦前には,「代金5000円を準備していること。今まで同様の大食い企画に挑戦し,成功したことがあること。」等の条件が並ぶ「同意書」にサインをすることが求められました。
実はAさんは所持金が0円であり,はじめから代金を支払う意思はなかったといいます。
その結果,Aさんは,詐欺罪の容疑で逮捕されてしまいました。
(2021年8月19日に弁護士ドットコムニュースに掲載された記事を参考に作成したフィクションです。)

【詐欺罪とは】

刑事事件例では,Aさんは詐欺罪の容疑で逮捕されてしまっています。
しかし,Aさんの気持ちとしては,「たかが食い逃げではないか」と考えてしまうと思います。
そこで,以下では,詐欺罪の成立要件を見ていき,本当にAさんに詐欺罪が成立するのかを確認してみます。

刑法246条1項
人を欺いて財物を交付させた者は,10年以下の懲役に処する。

詐欺罪の成立要件は,「人を欺いて財物を交付」させることです。
具体的には,詐欺罪が成立するためには,被害者の方を欺く行為→被害者の方の錯誤→被害者の方の財物の交付行為→被疑者の方の取得行為という一連の行為が必要であると考えられています。

詐欺罪の成立要件である「被害者の方を欺く行為」とは,被害者の方が真実を知っていれば財産の交付行為を行わないような重要な事実を偽ることをいいます。

ここで,刑事事件例の無銭飲食事件のように,最初から支払いの意思も能力もなく,食堂で注文して飲食する行為は,注文の際には支払意思があることが通常であると考えられているため,支払意思があるかのように装って注文するという行為であるとして,詐欺罪の成立要件である「被害者の方を欺く行為」に当たると考えられています。
その結果,料理を注文・飲食した時点で詐欺罪が成立すると考えられています。

【詐欺事件について】

刑事事件のように詐欺罪が成立する場合,詐欺罪の法定刑は10年以下の懲役と非常に重い刑事罰となっています。
とすると,詐欺事件を起こしてしまった被疑者の方の気持ちとして,「たかが食い逃げではないか」と考えるべきではありません。

そこで,刑事事件に強い刑事弁護士に食い逃げ事件(詐欺事件)について法律相談し,被害者の方(刑事事件例のような詐欺事件では,被害店舗)に謝罪や被害弁償をして,重い刑事罰を避けるための刑事弁護を受けることを考えていくべきでしょう。

刑事事件例のような詐欺事件では,被害店舗の担当者・代表者の方と連絡を取り,提供された料理の代金を支払ったり,その他の生じた被害がある場合はその弁償をしたりすることが考えられます。
また,被害店舗への出入り禁止条項を取り入れるなど,被害店舗の意向も汲み取って,正式に謝罪を受けてもらい,示談を締結することになるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部は,刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
大食い企画の食い逃げ事件(詐欺事件)でお困りの場合は,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部までご相談ください。

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