神奈川県座間市で強盗致死事件を起こしてしまったら?少年事件でも実名報道される?架空の事例を踏まえて検討

神奈川県座間市で強盗致死事件を起こしてしまったら?少年事件でも実名報道される?架空の事例を踏まえて検討

神奈川県座間市で発生したとする架空の強盗致死事件を踏まえて、成立する罪と少年事件での実名報道について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部が検討します。

【ケース】

神奈川県座間市在住のAさんは、神奈川県内でアルバイトをする18歳です。
Aさんは友人らと遊ぶためにバイクを買いたいと考えていたのですが、アルバイトだけでは預貯金が貯まらなかったことから、職場で金庫を開ける時間に強盗しようと考えました。
事件当日、アルバイトのシフトに入っていないAさんは、職場のバックヤードを訪れ店長Vさんが金庫を開けたところで背後から所持していた包丁を突き付けて「金を出せ」と脅したところ、Vさんは声の様子からAさんだと気づき、怖くなったAさんはVさんの首筋に持ってきた牛刀を押さえつけ、Vさんが倒れ込んだ隙に金庫内の金を持って逃走しました。
後日、Aさんは強盗致死罪で逮捕・勾留され起訴されたことで、実名報道されることになりました。

≪ケースはすべてフィクションです。≫

【強盗致死罪と強盗殺人罪】

ケースのAさんはVさんを脅して金を奪い取っています。
これは、強盗と呼ばれる行為です。
強盗の罪については刑法に定められていますが、強盗はその結果によって罪名が異なり、刑罰が各々変わってきます。

・相手が怪我をしなかった場合

強盗事件を起こしたものの、相手には怪我を負わせることなく強盗した場合、強盗罪が適用されます。
強盗罪の条文は以下のとおりです。

刑法236条1項 暴行又は脅迫を用いて他人の財産を強取した者は、強盗の罪とし、五年以上の有期懲役に処する。

・故意なく相手を怪我させてしまい、あるいは死亡させた場合

強盗事件などの場合、被害者は当然被疑者に対して抵抗することが想定されます。
もちろん、体格や性別などを考慮して抵抗しないことも考えられる一方で、抵抗をした場合、被疑者は怪我をさせるつもりはないものの結果として被害者に怪我を負わせてしまうということが当然に考えられます。
このような形で被害者が怪我した場合を強盗致傷罪、死亡してしまった場合を強盗致死罪として、それぞれ強盗罪より重い刑罰を用意しています。
条文は以下のとおりです。

刑法240条 強盗が、人を負傷させたときは無期又は六年以上の懲役に処し、死亡させたときは死刑又は無期懲役に処する。

・故意に相手を怪我させ、あるいは死亡させた場合

強盗の被疑者が被害者を故意に痛めつけ怪我をさせたり死亡させた場合、強盗致死傷罪より更に罪が重い強盗傷人、強盗殺人罪として扱われます。
これは主観的要素であり、条文は強盗致死傷罪の場合と同じですが、実際に宣告される刑罰はより厳しいものになります。

【特定少年について】

少年法では20歳未満を「少年」として、成人の刑事事件とは異なる取扱いをしています。
この少年が罪を犯した場合には、以下のとおりの呼称となります。
・特定少年(18歳、19歳)
・犯罪少年(14歳~19歳)
・触法少年(~13歳)

2022(令和4)年4月1日施行の改正少年法により、特定少年という新たな定義が新設され、従来の犯罪少年とは異なる手続に付されることになりました。
今回の報道の事例の場合、18歳ということで、特定少年として取り扱われています。

【特定少年の実名報道】

少年法では、「家庭裁判所の審判に付された少年又は少年のとき犯した罪により公訴を提起された者については、氏名、年齢、職業、住居、容ぼう等によりその者が当該事件の本人であることを推知することができるような記事又は写真を新聞紙その他の出版物に掲載してはならない。」と定められています。(少年法61条)
これを推知報道の禁止と言います。

しかし、特定少年については「第61条の規定は、特定少年のとき犯した罪により公訴を提起された場合における同条の記事又は写真については、適用しない。ただし、当該罪に係る事件について刑事訴訟法第461条の請求がされた場合…は、この限りでない。」と定められています。(少年法68条)
よって、少年が捜査を受けている時点では実名報道はなされませんが、18歳・19歳の少年について家庭裁判所が検察官送致(逆送)を行ったのち検察官が裁判所に公判請求(起訴)した場合、当該少年の実名報道をすることができるようになりました。

今回の事例では、Aさんは18歳を想定しているところ、起訴された場合には原則として禁止されていた実名報道を行うことが出来るようになります。

神奈川県座間市にて、18歳・19歳の特定少年に該当するお子さんが強盗致死罪などの罪で逮捕・勾留され起訴され実名報道される可能性がある場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部にご相談ください。

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