出張先での痴漢事件
出張先での痴漢事件について,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部が解説します。
【刑事事件例】
神奈川県平塚市に住むAさんは,会社の出張で東京都にいました。
Aさんは,「県外で痴漢行為をするなら,ばれないだろう」と考え,東京都内を走行中の列車内で,10代の女性(Vさん)の脚を触るわいせつな行為をしました。
すると,Vさんは,駅員にAさんの痴漢行為を告げ,警視庁の警察官が臨場しました。
その後,Aさんは,警視庁の警察官に指示にしたがって,東京都内の警察署にて事情聴取をされました。
なお,この際,逮捕状を示されたり,逮捕する旨が告げられたりすることはありませんでした。
その後,Aさんは自宅に帰されましたが,「自分は逮捕されてしまったのだろうか。この後,自分はどうなるのだろうか。」と心配になり,刑事弁護士を付けることを考えています。
(2021年7月29日にBSS山陰放送に掲載された記事を参考に作成したフィクションです。)
【出張先で痴漢事件を起こした場合①】
出張先で痴漢事件を起こした場合,痴漢事件の被疑者の方はどうなってしまうのでしょうか。
刑事事件例の出張先での痴漢事件では,痴漢事件の被疑者の方は,警察署で取調べを受けた後,自宅に帰されています。
この場合,痴漢事件の被疑者の方は,未だ逮捕はされていないと考えられます。
一般の方は,警察に取調べを受けてしまうと,「逮捕されてしまった」と考えてしまうかもしれません。
しかし,警察により逮捕がなされる場合は,逮捕状を示され,逮捕する旨が告げられるのが通常です。
よって,刑事事件例の出張先での痴漢事件では,痴漢事件の被疑者の方は,未だ逮捕はされていないと考えられます。
すなわち,刑事事件例の出張先での痴漢事件では,痴漢事件の被疑者の方は,任意の取調べとして,警察に話を聞かれたのでしょう。
【出張先で痴漢事件を起こした場合②】
Aさんは,その後自宅に帰されていますが,この後は,神奈川県内の警察署に出張としてきた警察官により,同県内の警察署にて,取調べが行われることが考えられます。
このような在宅事件(逮捕がなされていない刑事事件)では,たとえ逮捕がなされていないとしても,それで無罪放免というわけにはいかず,誠実に警察官・検察官による取調べを受け,反省の態度をしっかりみせるなどの適切な対応を取らなければ,起訴されて,有罪となってしまう可能性が残っています。
これは,逮捕そのものは,有罪となった犯罪者に対する刑罰ではなく,あくまで有罪となる可能性のある被疑者の方が逃亡や証拠隠滅行為をしないようにするための手続きであるからです。
逮捕を免れたからといって,無罪となるわけではないことに注意が必要なのです。
そこで,刑事事件例の出張先での痴漢事件では,痴漢事件の被疑者の方は,警察署で取調べを受けた後,自宅に帰された場合,さらなる取調べが行われる前に刑事弁護士を選任して,取調べの応対準備をしておくことが大切です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部は,刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
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