神奈川県横浜市鶴見区の器物損壊事件

神奈川県横浜市鶴見区の器物損壊事件

【ケース】
神奈川県横浜市鶴見区在住のA(男性・会社員)は、休日に外出するため電車に乗ったところ、学校帰りと思しき制服姿の女性Vが目に入りました。
AはVの容姿を見て好みだと感じ、満員電車で周囲から手元が分かりづらいのをいいことに自慰に及びました。
そして、Vの制服に向けて射精したのち、自身の行為が周囲に気づかれないうちに電車を降りました。
しばらくして、Aのもとを鶴見警察署の警察官が訪れ、器物損壊罪の疑いで逮捕しました。
逮捕の知らせを受けたAの両親は、弁護士に不起訴を依頼することにしました。
(フィクションです。)

【物を汚すと器物損壊罪に】

ケースのAは、Vの制服に射精して汚したことで器物損壊罪を疑われていると考えられます。
器物損壊罪と聞くと、その名のとおり物を破壊する、故障させる、といった場合を想像する方が多いかもしれません。
ですが、器物損壊罪が成立するのはそうしたパターンに限りません。
器物損壊罪にいう「損壊」とは、物の効用を害する一切の行為を指すとされています。
そのため、破壊する、故障させるといった行為にとどまらず、汚損する、隠すといった行為も器物損壊罪に当たる可能性があるのです。

具体的にどの程度の結果が生じれば「損壊」に当たるかは、被害の程度、修復の可否、所要期間などの様々な事情を考慮して判断されます。
汚れに関して言えば、洗濯したり薬品を使ったりすれば落ちるからといって、そのことから直ちに器物損壊罪の成立が否定されるとは限りません。
特に、ケースのように精液で汚されたとなると、心理的に再びその物を使うのは躊躇するとして「損壊」と判断されることは考えられます。

器物損壊罪の法定刑は、①3年以下の懲役、②30万円以下の罰金、③科料(1000円以上1万円未満の金銭の徴収)のいずれかとなっています。
具体的にどの程度の刑が科されるかは個々の事件によりますが、大部分は罰金刑となることが予想されます。
刑が重くなる事情としては、前科がある、被害額が高額、犯行が悪質、といった事情が挙げられるでしょう。

【不起訴を実現するには】

先ほど述べたように、器物損壊罪の大部分は罰金刑で終了することが見込まれます。
ですが、罰金刑も前科だと考えられており、たとえば将来国家資格を取得する場合などには足枷となることがあります。
そこで、事件を綺麗に終了してそうした不利益を避けるには、やはり不起訴を目指すのが有効です。
不起訴処分とは、検察官が様々な事情を考慮し、起訴するのを見送ることを指します。
不起訴は事件の終了を意味するため、不起訴処分となればその事件について刑罰を受けることはなくなるといって差し支えありません。

不起訴には様々な理由がありますが、その中の一つに起訴猶予というものがあります。
検察官は、たとえ裁判において犯罪を立証することが可能に思えても、被疑者の反省や被害弁償の事実などを考慮して、敢えて起訴しない判断を下すことができます。
これが起訴猶予であり、数ある不起訴の理由の中で実務上最も多い理由です。

起訴猶予による不起訴を獲得するには、起訴を猶予してもらうに値する事情がなければなりません。
具体的には、罪を犯したことに対する真摯な反省、被害者への謝罪、被害の弁償、再犯防止策などが考えられます。
器物損壊罪のように個人の利益を侵害する罪に関しては、やはり被害者と示談を締結することが非常に重要となります。
不起訴になるかどうかは示談の成否に懸かっていると言っても過言ではないので、不起訴の可能性を高めるならぜひ弁護士に事件を依頼してください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。
弊所の弁護士にご依頼いただければ、不起訴の実現を目指して充実した弁護活動を行うことをお約束します。
神奈川県横浜市鶴見区で器物損壊罪を犯し、不起訴を目指すなら、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
(鶴見警察署までの初回接見費用―36,000円)

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