神奈川県横浜市中区の置き配の窃盗事件

2021-09-21

神奈川県横浜市中区の置き配の窃盗事件

神奈川県横浜市中区の置き配の窃盗事件について、あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部が解説します。

【刑事事件例】

神奈川県横浜市中区にあるアパートの一室に居住しているAさんは、隣の部屋に居住しているVさん宛の荷物がVさんの居室の玄関前に届けられている(置き配されている)のを見つけました。
その際、AさんはVさんの荷物の伝票に「家電」と記載されていることに気が付きました。
お金に困っていたAさんは、Vさん宛の荷物を自分の居室の中に持ち運んだ上で、フリマサイトで転売し、その転売により得られた代金を自身の生活費に充てました。
数日後、神奈川県警察山手警察署からAさんのもとに、任意の取調べに応じるよう連絡がありました。
(この刑事事件例はフィクションです)

【窃盗罪とは】

刑法 235条

他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

刑法235条は窃盗罪について規定しています。
窃盗罪の成立要件については、大きく分けて2つの要件があると言えるでしょう。
窃盗罪の要件の1つ目は、窃盗罪の条文に記載されているもので、「他人の財物を窃取した」と言うものです。
窃盗罪の要件の2つ目は、窃盗罪の条文に記載されていないもので、「不法領得の意思」と言われる、窃盗罪を犯してしまった人の内心に関わる要件です。

以下で、詳しく説明します。

【窃盗罪の要件その1】

窃盗罪の1つ目の要件である「他人の財物を窃取した」とは、他人の占有している財物をその占有者の意思に反して自己または第三者の占有に移転させる行為のことを意味します。
なお、窃盗罪における占有とは、「人が財物を事実上支配し、管理している状態」のことを意味しています。

これを刑事事件例に即して説明します。
まず、Vさん宛の荷物は財物と言えます。
そして、Vさんの居室の玄関前に届けられた荷物については、Vさんが事実上支配し、管理している状態と評価される可能性があるので、Vさんの居室の玄関前に届けられた荷物は、Vさんが占有している財物であると判断される可能性があります。
さらに、Aさんは、Aさんが事実上管理、支配している自身の居室にVさんの荷物を移動させていることから、AさんはVさんの荷物をVさんの意思に反して自己の占有に移転させたと言えるでしょう。
従って、Aさんが、Vさんの居室の玄関前に届けられた荷物をAさんの居室の中に持ち運んだ行為は、窃盗罪の1つ目の要件である「他人の財物を窃取した」に当たると言えるでしょう。

【窃盗罪の要件その2】

窃盗罪の2つ目の要件である「不法領得の意思」とは、「権利者を排除して、他人の財物を自己の所有物として①権利者排除意思、その経済的用法に従い処分する意思(②利用処分意思)」のことを言います。

窃盗罪の①権利者排除意思とは、平たく言えば、他人の物を自分の物と同様に扱う意思のことをいいます。
窃盗罪において①権利者排除意思が必要とされる理由は、返還の意思がある財物の一時使用の場合を窃盗罪の処罰の対象から外すためです。
他人の財物の無断一時使用行為は、この行為により生じる被害が軽微であるため、窃盗罪は成立しません。

すなわち、権利者(財物の占有者)を排除する意思が認められる場合は、窃盗罪が成立する可能性があります。
反対に、権利者(財物の占有者)を排除する意思が認められない場合は、返還の意思がある財物の一時使用であるとして、窃盗罪は成立しません。

窃盗罪の①利用処分意思とは、具体的には、他人の物を、その物の本来の用途にかなった使い方をして、何らかの効用を受けることをいいます。
窃盗罪において②利用処分意思が必要とされる理由は、窃盗罪と器物損壊罪をはじめとする毀棄隠匿の罪とを区別するためです。

すなわち、利用処分意思が認められる場合は、窃盗罪が成立する可能性があります。
反対に、利用処分意思が認められない場合は、器物損壊罪をはじめとする毀棄隠匿の罪が成立することになります。

以上の①権利者排除意思と②利用処分意思の2つの意思が認められれば、窃盗罪における不法領得の意思が認められることになります。

これを刑事事件例に即して説明します。
まず、Aさんは、Vさん宛の荷物を返還する意思がなく、自身の居室の中に持ち運んでいるので、窃盗罪の不法領得のうち、①権利者排除意思は認められると言って良いでしょう。
さらに、Aさんは、Vさん宛の荷物を転売し、その売却代金を自身の生活費に充てていることから、窃盗罪の不法領得の意思のうち、②利用処分意思も認められると言って良いでしょう。
従って、Aさんには、窃盗罪の2つ目の要件である「不法領得の意思」が認められると言えるでしょう。

以上より、Aさんは窃盗罪の罪に問われる可能性があります。

【窃盗罪についてお悩みの方は】

刑事事件例のAさんのように、窃盗罪について警察から取調べが予定されている場合、まずは窃盗罪をはじめとする刑事事件に精通した刑事弁護人に相談することをお勧めします。
警察で窃盗罪について取調べを受ける前に、窃盗罪をはじめとする刑事事件に精通した刑事弁護人に相談しておくことで、警察での窃盗罪についての取調べに関する疑問や不安を事前に解消することが期待できます。

また、窃盗罪の被害に遭われてしまった方に対して窃盗罪の被害の弁償を考えている場合にも、窃盗罪をはじめとする刑事事件に精通した刑事弁護人に相談することをお勧めします。
窃盗罪をはじめとする刑事事件に精通した刑事弁護人を通して、いち早く窃盗罪の被害の弁償をし、窃盗罪の被害に遭われてしまった方と窃盗罪について示談を成立させることによって、早期に窃盗罪の刑事事件を終結させることが期待できます。

あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部は、窃盗罪刑事事件をはじめとした刑事事件刑事弁護に精通した刑事弁護人が在籍しております。
神奈川県横浜市中区で、置き配の窃盗事件でお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部までご相談ください。  

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