神奈川県横浜市泉区の中学生の痴漢事件

神奈川県横浜市泉区の中学生の痴漢事件

神奈川県横浜市泉区の中学生の痴漢事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部が解説します。

【少年事件例】

神奈川県横浜市泉区に住む中学1年生のAさん(13歳)は、通学に使っている電車内で、Vさんのお尻を右手で触ってしまいました。
痴漢に気が付いたVさんは、Aさんの手を取ってそのまま次の駅で下車し、駅員に事情を話し、駅員からの通報を受けた泉警察署の警察官も現場に到着しました。
(この少年事件例はフィクションです)

【Aさんの痴漢行為は何罪に当たるのか】

神奈川県迷惑行為防止条例 3条1項
何人も、公共の場所にいる人又は公共の乗物に乗つている人に対し、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような方法で、次に掲げる行為をしてはならない。
1 衣服その他の身に着ける物(以下「衣服等」という。)の上から、又は直接に人の身体に触れること。

神奈川県迷惑行為防止条例 15条1項
第3条の規定に違反した者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。
 
Aさんが電車内でVさんのおしりを触った、いわゆる痴漢行為は、神奈川県迷惑行為防止条例3条1項1号により禁止されている行為です。
そして、成人が痴漢行為をした場合、神奈川県迷惑行為防止条例15条1項により、神奈川県迷惑行為防止条例違反の罪として、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金が科せられることになります。

【13歳の少年の痴漢行為が罰せられるのか】

上記の痴漢行為の刑罰は成人について定められたものです。
少年事件例のような、13歳の少年については少年法という法律が適用されることになります。
ここで、少年法が適用される少年について簡単に説明します。

少年法3条1項
次に掲げる少年は、これを家庭裁判所の審判に付する。
1 罪を犯した少年
2 14歳に満たないで刑罰法令に触れる行為をした少年
3 次に掲げる事由があつて、その性格又は環境に照して、将来、罪を犯し、又は刑罰法令に触れる行為をする虞のある少年
イ 保護者の正当な監督に服しない性癖のあること。
ロ 正当の理由がなく家庭に寄り附かないこと。
ハ 犯罪性のある人若しくは不道徳な人と交際し、又はいかがわしい場所に出入すること。
ニ 自己又は他人の徳性を害する行為をする性癖のあること。

少年法の適用の対象になる少年は3つ種類があります。
1つ目が、犯罪少年少年法3条1項1号)で、「罪を犯した少年」のことを言います。
2つ目が、触法少年少年法3条1項2号)で、「14歳に満たないで刑罰法令に触れる行為をした少年」のことを言います。
3つ目が、虞犯少年少年法3条1項3号)で、少年法3条1項3号イ~二に掲げられた事由があり、「その性格又は環境に照して、将来、罪を犯し、又は刑罰法令に触れる行為をする虞のある少年」のことを言います。

少年事件例では、Aさんは13歳という14歳に満たない年齢で、神奈川県迷惑行為防止条例違反の罪で刑罰をもって禁止されている痴漢行為をしたことになるので、触法少年に当たることになるでしょう。

【13歳のお子さんが痴漢行為をしてしまったら】

少年事件例では、13歳のお子さんが痴漢事件を起こしてしまいました。
こうした触法少年による事件は触法事件と言います。
触法事件は簡単に説明すると、概ね以下のような手続で進められることになります。
 
まず、所轄の警察が触法事件についての証拠の収集・確認などの活動を行うことになります。
このような警察による活動を触法調査と言います。
そして、警察は一定の場合には触法事件を児童相談所に送致しなければなりません。
ここでいう一定の場合のひとつに、家庭裁判所の審判に付すことが適当であると判断したときというものがあります。
従って、警察が触法調査の結果、その触法事件を家庭裁判所の審判に付すことが適当であると判断した場合、触法事件を児童相談所に送致することになります。
触法事件の送致を受けた児童相談所は触法事件について調査を開始します。
ここでも調査の結果、触法事件を家庭裁判所の審判に付すことが相当であると認めた場合、児童相談所長は触法事件を家庭裁判所に送致します。
そこで、家庭裁判所による調査・審判が開始されることになります。

以上のような手続になることから、13歳のお子さんが痴漢行為をしてしまった場合、13歳の子どもがしたことだから罪に問われることはないと安心するのではなく、まずは少年事件に精通した弁護士に相談することをお勧めします。 
少年事件に精通した弁護士に相談することで、少年事件の手続きの流れや、13歳のお子さんが起こした痴漢事件の見通しについてしっかりと説明を聞いて、今後の方針を立てるのが良いでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部は、少年事件の担当した経験が豊富な弁護士が在籍しております。
神奈川県横浜市泉区で、13歳の中学生のお子さんが痴漢事件を起こしてお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部まで御相談ください。

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