私服警官を恐喝し逮捕

私服警官を恐喝し逮捕

非番で私服姿の警察官を恐喝して逮捕された事件がありました。

巡査を恐喝疑いで男ら逮捕 巡査は申告せず飲酒、後ろめたさで金渡す
Yahoo!ニュース(朝日新聞デジタル)

この事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部が解説します。

~警察官にも事情が~

この事件は、横浜市内の路上で、非番で私服姿でいた警察官2名に対し、男性2人が、
「お前ら誰にぶつかったと思ってるんだ」
などと言って、現金計2万6千円とジャンパー1着などを脅し取ったという疑いで逮捕されたというものです。
逮捕された男性2人は、暴力団関係者を装っていたとのこと。

脅された2人は、非番とはいえ警察官ですから、脅された時点で、現行犯逮捕することもできたかもしれません。
そうなると、この時点では物を取られていないので、容疑は恐喝未遂罪となったはずです。

しかし、警察官は現金とジャンパーを渡し、のちになって県警に相談し、恐喝罪での逮捕となりました。

このようになった理由は、巡査2人は配属から4年未満で、家族以外と飲酒する際は上司に申告する必要があったが、この日は申告せずに飲酒しており、その後ろめたさから、現金やジャンパーを渡してしまったとのことです。

県警内でのこのルールは、一般的な感覚からすると、やや厳しいようにも思えるかもしれません。
ただ、内部ルールへの違反のせいで、結果的に犯人を逃がしてしまう可能性もあったと思われますので、危ないところだったといえます。

~恐喝罪の罰則は?~

恐喝罪、および恐喝未遂罪の条文を見てみましょう。

刑法249条1項
人を恐喝して財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。
第250条
この章の罪の未遂は、罰する。

1つ目の249条1項が恐喝罪、2つ目の250条が恐喝未遂罪の条文です。

恐喝罪は10年以下の懲役で、罰金で終わる可能性はありません。
恐喝事件は、被害金額が大きかったり、逮捕時にはすでに使ってしまっており被害者に返還できないといったこと場合もあります。
このような事件に対応するためにも、重い刑罰が定められているのです。

もちろん、被害金額や犯行の具体的方法、前科の有無、被害者と示談できたか、といった事情によっては、執行猶予になる可能性や、不起訴処分になる可能性はあります。
不起訴処分とは、今回は大目に見るということで、裁判を受けずに済み、刑罰も受けず、前科もなしに終わることを言います。

恐喝未遂罪であれば、裁判になったとしても、上限が懲役5年になることが想定されます。
恐喝罪に比べると、執行猶予や不起訴処分といった比較的軽い結果になる可能性も高くなるでしょう。

~弁護士にご相談ください~

逮捕された後の手続きについて、詳しくはこちらをご覧ください。
【刑事事件の流れ】

あなた自身やご家族が、何らかの犯罪で逮捕された、警察に呼び出されたといった場合、どんな罪に問われているのか、いつ釈放されるのか、どれくらいの刑罰を受けるのか、示談はどうやってすればよいのかなど、わからないことが多いと思います。

事件の具体的な事情をもとに、最もいい事件解決のためにどう動いていくべきかをご説明致しますので、ぜひ一度弁護士にご相談いただければと思います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
まだ逮捕されていない事件やすでに釈放された事件では無料法律相談のご利用を、すでに逮捕されている事件では、弁護士が警察署での面会(接見)を行う初回接見サービスのご利用をお待ちしております。

keyboard_arrow_up

0120631881 問い合わせバナー LINE予約はこちら