取調べでの黙秘権について刑事弁護士に質問

2020-05-07

取調べでの黙秘権について刑事弁護士に質問

ワンクリック詐欺を繰り返した事件で、取調べでの黙秘権がどのような意味を持つのかについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部が解説致します。

【ケース】
神奈川県川崎市多摩区在住のAは、川崎市多摩区の会社に勤める会社員です。
Aは生活苦からキャッシングなどで多額の借金を負っていました。
そこで、インターネットに詳しい友人と一緒にワンクリック詐欺のサイトを立ち上げ、そのURLを違法に購入したメールアドレス帳を用いて無作為に送信しました。
URLのリンクをクリックした場合、「ご登録ありがとうございます。」というメッセージが出て、「1週間以内に指定口座に会員登録料金5万円を振り込まなかった場合法的措置を取ります」として振込口座を書いていました。
その結果、メールを受け取った人の中から6人の者がメールを見て、それぞれが5万円を振込んだため、Aらは計30万円を手に入れました。

後日、被害者から被害届を受けた川崎市多摩区を管轄する多摩警察署の警察官は、Aらをワンクリック詐欺で逮捕しました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【ワンクリック詐欺について】

ワンクリック詐欺は架空請求詐欺の一種です。
架空請求詐欺には、法務省を謳ったハガキ・封筒を送りつけてきたり、ケースのようにアダルトサイトに登録したと見せかけて支払わなければ法的措置を講ずるといった脅しをかけてきたりといった手法で、ありもしない契約をあるかのように見せて、契約する意思がない人に金を振り込ませる手法の詐欺です。
最近では現金を振り込ませるのではなく、ウェブマネーカードに振り込みをさせたり通販サイトのギフト券等を購入させ送らせたりして、利益を得る場合もあります。

これらの行為は詐欺罪に当たります。
詐欺罪は刑法246条1項と同2項があり、条文は以下のとおりです。

刑法246条1項 人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。
同2項 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

ケースのようなワンクリック詐欺では、料金を直接振り込ませたりギフト券を遅らせたりした場合については「財物を交付させた」として1項詐欺が、プリペイドカードの番号を伝えて指定した振り込まさるような場合は「不法に利益を得た」として2項詐欺が、それぞれ成立します。

【黙秘権とは】

黙秘権という言葉は広く一般に知られている言葉かと思います。
改めてご説明すると、被疑者には自分の意思に反して何も言わなくて良いとされるものです。
法的には、憲法38条1項で「何人も、自己に不利益な供述を強要されない。」と定められているほか、刑事訴訟法では刑事訴訟法198条2項で「…取調に際しては、被疑者に対し、あらかじめ自己の意思に話して供述をする必要がない旨を告げなければならない。」と定められています。
つまり、取調べで被疑者には黙秘権という権利が憲法上保障されていて、検察官や警察官は取調べを行う前に被疑者に黙秘権があることについて説明しなければならないと定められているのです。

黙秘権を使うことで考えられるメリットとしては、
①主観面での争いがある(故意の有無が罪状に大きく影響する)場合などで、捜査機関に有利な調書を作成されない。
②主観面以外の証拠収集が困難な場合(捜査機関が客観証拠を収集できない状況にある)に被疑者にとって不利な証拠が作成されない。
③被疑者が事件についての記憶が曖昧な状態(うろ覚えな状態)で供述をしないことで、不合理な供述調書の作成を避けることが出来る。
といった点が挙げられます。

一方で、黙秘権を行使することで、取調べがより厳しいものになったり、身体拘束の判断を行う際に事実上の不利益な理由になる可能性があるというデメリットがあることも事実です。
黙秘権を行使すべきか否かについては事案によって判断が分かれるため、刑事事件専門の弁護士から説明を受けることをお勧めします。

【取調べ対応は刑事弁護士に依頼!】

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所の弁護士は、ご依頼いただいた事件での取調べ対応についても積極的に行っています。
在宅でこれから取調べを受ける方については勿論のこと、既に身柄を拘束されている方については早急に取調べ対応を行う必要があると考えられます。

神奈川県川崎市多摩区にて、ご家族の方がワンクリック詐欺で逮捕・勾留されていて、黙秘権についてお知りになりたい方がおられましたら、まずは弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部にご連絡ください。
担当事務が24時間365日受付をしています。

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