スマホを拾って転売

2020-01-02

スマホを拾って転売

スマートフォンを拾ったものの警察署に届出せずに中古携帯電話ショップに転売してしまった場合の刑事事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部が解説致します。

【ケース】
神奈川県横浜市南区在住のAは、横浜市南区にて自営業を営んでいます。
ある日、Aが仕事の帰りに横浜市南区を歩いていたところ、誰かのスマートフォンが落ちていることに気が付きました。
それを見たAは、最寄りの交番や警察署に届けることなく、拾って自分の鞄に入れ、スマートフォンを初期化した上で横浜市南区内の家電リサイクルショップに持って行って転売し、現金2万円を手に入れました。

後に被害者の被害届提出を受けて横浜市南区を管轄する南警察署の警察官は、捜査の結果Aを通常逮捕しました。
逮捕の知らせを聞いたAの家族は、Aの行為がどのような罪に問われるのか、刑事事件専門の弁護士に質問しました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【他人の落とし物を取る行為】

①公道や大型商業施設などで落とし物を取る場合
道端や商業施設のトイレなどに落ちていた他人の落とし物を拾った場合、遺失物横領罪が適用されます。
遺失物横領罪の条文は以下のとおりです。
刑法254条 遺失物、漂流物その他占有を離れた他人の物を横領した者は、1年以下の懲役又は10万円以下の罰金若しくは科料に処する。

②旅館やゴルフ場、公衆浴場などで落とし物を取る場合
例えば旅館について部屋に入ったところ前の利用客が忘れて行ったスマートフォンが落ちていた、あるいは公衆浴場でコインロッカーを開けたところ前に使っていた人がスマートフォンを忘れて帰っていた、という場合について、①とは異なり窃盗罪が適用される可能性があります。
そのような忘れ物については、今なお旅館や公衆浴場の管理者に占有されていると評価される可能性があるためです。
窃盗罪の条文は以下のとおりです。
刑法235条 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

③公共の場所に置いていた物を取る場合
これについても、窃盗罪が適用されます。
①はあくまで所有者が気づかないうちにその物を逸していた状況(占有が離脱した状態)を指しますが、あくまで置いて行ったものについては、たとえ公共の場所に置いてあったとしても遺失物には当たらず、遺失物横領罪は適用されません。

【他人の物を勝手に転売する行為】

他人の物を勝手に拾って転売する行為自体がすぐに犯罪に当たるわけではありません。
ただし、転売する際に、例えば家電リサイクルショップの店員に対して「自分の物だが使わなくなったため売ります」などと嘘の意思を表示して転売した場合、詐欺罪に問われる可能性があります。
詐欺罪の条文は以下のとおりです。
刑法246条1項 人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。

なお、Aが転売する際、家電リサイクルショップの店員が、当該スマートフォンが窃盗によって手に入れられた物や拾った物であることを承知していながら買い取った場合、盗品等譲有償譲受罪に問われる可能性があります。(刑法256条2項「十年以下の懲役及び五十万円以下の罰金に処する。」)

 

以上でご覧いただいたように、他人の落とし物を取る行為は、その態様によって問題となる罪が異なります。
どの罪にあたるかによって刑罰が大きく異なるため、刑事事件専門の弁護士に早期に依頼し、事実をしっかりと確認した上で適切な弁護活動を行っていく必要があります。

神奈川県横浜市南区にて、ご家族の方が他人の落とし物であるスマートフォンを拾ってそれを転売したことで逮捕された場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部までご連絡ください。
ご連絡先:0120-631-881

ページの上部へ戻る