少年の下着泥棒で釈放

少年の下着泥棒で釈放

20歳未満の少年が、他人の家に干してあった下着泥棒したという事件で、逮捕された少年を釈放するための弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部が解説致します。
【ケース】
神奈川県茅ヶ崎市在住のAは、茅ヶ崎市内にある会社に勤める19歳の会社員です。
Aはある日の仕事から終わって帰宅している最中、茅ヶ崎市内の路上にて、一軒家の塀越しに女性ものの下着が干してあることに気が付きました。
Aは深く考えず、玄関から庭に入って干していた下着を盗んで家に持ち帰りました。

その後Aは何度か下着泥棒を繰り返していましたが、下着を盗まれたVは下着泥棒の被害に遭ったことに気が付き、茅ヶ崎市を管轄する茅ヶ崎警察署の警察官に被害届を提出しました。
その後の茅ヶ崎警察署の捜査により、Aによる犯行であることが発覚したため、茅ヶ崎警察署の警察官はAを下着泥棒をしたことにより通常逮捕しました。

Aの家族は、Aが逮捕されたと聞き刑事事件・少年事件を専門とする弁護士に釈放を依頼しました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【下着泥棒で成立する罪】

下着泥棒をした場合の罪には、以下のようなものが考えられます。

①住居侵入罪
AはVの家の庭に入っています。
これは、住居侵入の罪に当たる可能性があります。
住居侵入罪の条文は以下のとおりです。

刑法130条 正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、三年以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。

「正当な理由」とは「違法に」という意味であり、下着泥棒目的で侵入する行為は「正当な理由」に当たりません。
また、ケースのAが入った庭のような塀で囲まれた場所を法的に「囲繞地(いにょうち)」と呼びますが、囲繞地についても「住居」に含まれます。

②窃盗罪
下着泥棒ということで、他人の物を盗む行為になります。
これは、窃盗罪に当たります。
窃盗罪の条文は以下のとおりです。

刑法235条 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

③事後強盗罪
仮に、Aが下着泥棒をしている最中に目撃者が現れたとして、その人から捕まえられないようにしたり通報されないようにしたりする目的で相手に暴行を加えた場合、②より罪が重い事後強盗罪にあたる可能性があります。
事後強盗罪の条文は以下のとおりです。

刑法238条 窃盗が、財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために、暴行又は脅迫をしたときは、強盗として論ずる。

同236条 暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪と市、五年以上の有期懲役に処する。

【少年が逮捕された場合の釈放】

20歳未満が違法行為を起こした場合には成人の場合とは異なる少年事件として、手続きが進められていきます。
ただし、捜査段階では成人事件と同様の扱いがなされることも少なくありません。
少年が逮捕された場合、釈放されなければ勾留に代わる観護措置により少年鑑別所に送致される場合を除き、警察署内の留置施設に身柄を拘束されることが一般的です。
留置施設の状況は警察署により異なりますが、原則雑居房になるため成人の刑事事件を起こした人と接触するという点で少年の教育上良くない話を聞く機会があるかもしれません。

一方で独居房の場合はほとんど誰とも話をしない生活になるため、とりわけ少年の場合には孤独に耐えかねるという方も多いでしょう。

少年を精神的苦痛から解き放つという点でも、捜査段階でしっかりと弁護士と打ち合わせをして取調べに挑む必要があるという点でも、少年事件では可能な限り早急に釈放を求める弁護活動を行う必要があります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所には、未成年者であるお子さんが逮捕されたことで釈放を求める弁護活動をお求めになる方も多くおられます。

少年事件では、早期の釈放を求めるためにも、逮捕された後直ぐに早期に弁護士を付けることをお勧めします。
神奈川県茅ヶ崎市にて、未成年者であるお子さんが下着泥棒をしたことにより逮捕・勾留され、釈放を求める弁護活動をお求めの方がおられましたら、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部にご連絡ください。

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