神奈川県横浜市中区の常習累犯窃盗事件

神奈川県横浜市中区の常習累犯窃盗事件

【ケース】
神奈川県横浜市中区に住むAは70代の無職です。
Aは家族とも一緒に住んでいて、経済的に厳しい生活を強いられているわけではないのですが、これまでに4回窃盗罪で逮捕され、実刑判決を受けたこともあります。
直近では、2年前に窃盗罪で逮捕され、裁判では「懲役1年6月」の実刑判決を受けました。
それでもAは、横浜市中区内のスーパーマーケットに行き、財布に現金約2万円が入っているにもかかわらず食品を中心に商品7点を、レジを通さずに自己所有のカバンに入れてしまいました。
Aの帰宅後、Aの家族が不審に思いAを問い詰めたところ、Aが万引きしたことを認めました。

Aの家族は、神奈川県横浜市中区を管轄する伊勢佐木警察署へAを自首させたほうが良いのか、弁護士に相談しました。

(フィクションです。)

【窃盗罪と常習累犯窃盗罪】

ご案内の通り、万引き行為は窃盗罪に当たる可能性があります。
・刑法235条で「他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。」
通常、万引きをした場合は、この窃盗罪に当たる可能性があります。

しかし、ケースのように、複数回窃盗罪による有罪判決を受けている場合は、常習累犯窃盗罪に問われる場合があります。
常習累犯窃盗は、盗犯等ノ防止及処分ニ関スル法律3条に規定されています。
・盗犯等ノ防止及処分に関する法律3条「常習トシテ前条ニ掲ゲタル刑法各条ノ罪又ハ其ノ未遂罪ヲ犯シタル者ニシテ其ノ行為前十年内ニ此等ノ罪又ハ此等ノ罪ト他ノ罪トノ併合罪ニ付三回以上六月ノ懲役以上ノ刑ノ執行ヲ受ケ又ハ其ノ執行ノ免除ヲ得タルモノニ対シ刑ヲ科スベキトキハ前条ノ例ニ依ル」
カタカナばかりで非常に読みづらい条文ですが、前条に掲げたる刑法各条の罪とは窃盗罪(刑法235条)、強盗罪(刑法236条)、事後強盗罪(刑法238条)、昏睡強盗(刑法239条)を指し、この罪又はこの罪の未遂事件で①常習性が認められ(反復してこれらの罪を犯す習癖がある)、②10年以内にこれらの罪で3回以上、6月以上の懲役刑かその執行猶予付き判決を受けた場合に、常習累犯窃盗にあたることとなっています。
常習累犯窃盗の法定刑は3年以上の有期懲役と定められていますので(盗犯等ノ防止及処分ニ関スル法律2条)、裁判で有罪となった場合には懲役刑は3年から20年の間で言い渡される可能性があります。

常習累犯窃盗の要件のうち、②(10年以内にこれらの罪で3回以上、6月以上の懲役刑かその執行猶予付き判決を受けた)という部分については、さほど争いがありません。
一方で、①「常習性」については、争いがある場合が考えられます。
例えば、今年の1月に高知地裁が出した判決では、万引きを繰り返したとして常習累犯窃盗罪に問われた被告人に対して、クレプトマニア(後述致します。)を理由に「常習性」を認めず、より法定刑が軽い窃盗罪を適用した裁判例があります。

万引き行為が事実であることを前提に、弁護士としては法定刑が3年以上20年以下の懲役である常習累犯窃盗罪よりも10年以下の懲役又は50万円以下の罰金が予定されている窃盗罪の適用を目指した弁護活動が必要になります。

【クレプトマニアと弁護活動】

クレプトマニアという言葉をご存知でしょうか。
クレプトマニア(kleptomania、窃盗症)は、お金を持っているにもかかわらず代金を支払わないで万引きをはたらく、あるいは、本当は欲しくない物をついつい万引きする、等といった症状を指します。
クレプトマニアの傾向としては、窃盗を犯すときのスリルや達成したときの快感や満足感を目的としている場合が多いようです。
今日では、都市部を中心にクレプトマニア専門の外来なども設けられており、治療プログラムに参加することでクレプトマニアを克服する方も少なくありません。

クレプトマニアの症状をお持ちの方に対して、懲役刑や禁錮刑を科すことではクレプトマニアの改善は望めず、専門医などによる治療が必要であると言われています。
そのため、クレプトマニアの症状をお持ちの方に対しては、実刑を回避する弁護活動が必要になります。

神奈川県横浜市中区にて、ご家族にクレプトマニアの症状が見られ、実際に万引きをしたことで常習累犯窃盗の罪に問われている方がおられましたら、まずは弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士による無料相談をご利用ください。

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