神奈川県南足柄市の強盗殺人事件
【ケース】
神奈川県南足柄市に住むAは、金に困っていました。
そこでAは深夜、南足柄市内の住宅に忍び込み、住人が寝ているところに忍び込んで金品を奪い取ろうとしていました。
しかし、Aが侵入したところ、家主のVは起きていて「泥棒だ」と叫びました。
驚いたAは、その場にあった紐でVの首を絞めつけたところ、Vは倒れてしまいました。
冷静になったAはV宅を漁って金品を奪い、逃走しました。
翌朝Vの配偶者が目を覚ましたところ、Vが死亡していて金品が亡くなったことに気が付き、警察に通報しました。
神奈川県南足柄市を管轄する松田警察署の警察官による捜査の結果、Aによる強盗殺人事件ということでAを通常逮捕しました。
Aの家族は、強盗殺人事件は裁判員裁判になると聞き、刑事事件を専門とする弁護士に初回接見を依頼しました。
(フィクションです。)
【強盗殺人について】
ケースのように人を殺して金品を盗むいわゆる強盗殺人は、刑法240条の強盗致死罪にあたります。
刑法240条は「強盗が、人を負傷させたときは無期又は六年以上の懲役に処し、死亡させたときは死刑又は無期懲役に処する。」と規定されています。
すなわち、強盗殺人で有罪判決を受けた場合に下される刑は、死刑若しくは無期懲役刑以外は基本的にない、ということになります。
【裁判員裁判に対応する弁護士】
裁判員制度が始まってから今月21日でちょうど10年ということもあり、連日新聞などのマスメディアでは裁判員裁判の特集が組まれ、その成果や問題点などを報道しています。
裁判員裁判は、司法試験を合格して裁判官に任命された職業裁判官3名と、衆議院議員選挙人名簿に登録されている有権者のなかからクジで選ばれた一般人でなる裁判員6名が合議体を組み、①有罪か無罪かの判断と②有罪の場合はその量刑の判断を行います。
裁判員裁判の対象となる事件は重大事件に限定されており、ケースのような強盗殺人をはじめ危険運転致死罪や現住建造物等放火罪、利益を求めるために覚せい剤を所持した罪、身代金目的誘拐などがあります。
一般国民の感覚が盛り込まれている裁判員裁判で下された判決は、性犯罪や殺人罪などを中心にこれまでの判例に比べて幅が出てきている状況にあります。
通常裁判は数ヶ月から数年に及ぶ場合もあります。
しかし、一般国民である裁判員にとってその負担を強いることは妥当ではないと考えられるため、裁判員裁判ではより迅速な裁判を目指しています。
そのため、裁判員裁判の前には必ず公判前整理手続きという手続きが行われます。
公判前整理手続きでは、検察官と弁護士が互いに提出する証拠を決める作業が行われます。
そのため、弁護士としては、被告人にとっていかに有利な証拠を引き出し、不利な証拠を請求させないか、というテクニックが必要になります。
加えて、裁判員裁判では、通常の裁判で用いられる「思料する」「けだし」「しかるべく」「その余(よ)」などといった一般的でない言葉は極力避けるなどして、分かりやすい言葉で説明を行う必要があります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所では、裁判員裁判になった事件の弁護活動の経験がございます。
神奈川県南足柄市にて強盗殺人事件により逮捕され、裁判員裁判になる可能性がある方がおられましたら、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士による初回接見サービスをご利用ください。