【解決事例】無免許ひき逃げ事件で不処分に

【解決事例】無免許ひき逃げ事件で不処分に

20歳未満のお子さんが運転免許証を有せずにバイクを運転してしまい、人身事故を起こしたのち救護義務に違反し逃走したといういわゆるひき逃げ事件で不処分となった事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部が解説致します。

【事例】

神奈川県鎌倉市在住のAさんは、事件当時神奈川県内の高校に通う高校1年生(16歳でした)。
Aさんはバイクに興味があるものの運転免許証は有していないという状態でした。
しかしAさんは保護者の目を盗み、保護者が所有するバイクを無断で数回運転してしたところ、鎌倉市内の路上で歩行者Vさんを転倒させる事故を起こしてしまったうえ、怖くなったAさんは通報したりVさんの容体を確認したりすることなく現場を離れる、いわゆるひき逃げ事件を起こしました。
その後、事故現場に「●月●日に発生したバイクと歩行者の接触事故について目撃者を探しています」といった旨の立て看板を見て、猛省し保護者に伝えたうえ自ら鎌倉市内を管轄する鎌倉警察署に出頭しました。

その後、AさんとAさんの保護者の方は、今後Aさんの処遇がどうなるのか不安に思い、当事務所の弁護士による無料相談を受け、その後弁護を依頼しました。
弁護士は、すぐに鎌倉警察署に連絡し、今後も身柄拘束はせずに在宅で捜査を行うという方針を確認しました。
次に、Aさんと弁護士2名で打合せを行い、どうして無免許運転をしてしまったのか、事故を起こした後すぐに逃走したのはなぜか、被害者や被害者家族の立場に立ったらどう思うか、といった振り返りを行うとともに、今後の学校生活や学校卒業後の人生について、真剣に考える機会を設けました。

警察官・検察官による捜査が行われた後、Aさんは家庭裁判所に送致されました。
弁護士は、付添人の立場で、家庭裁判所に対しAさんが罪を認め反省していること、事件から家庭裁判所送致に至るまで振り返りや反省を繰り返していること、家族による今後の監視監督の体制が整っていること、被害者やその家族はAさんに対する処分・処罰を求めていないこと、等の理由から、Aさんに保護処分は必要ないということを主張しました。
その結果、裁判官はAさんに対し、保護処分を課さない「不処分」の判断を下しました。

≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や一部事件内容を変更しています。≫

【不処分を求める弁護活動】

少年事件では、捜査が行われたのち家庭裁判所に事件送致され、一定の重大事件を除き、家庭裁判所の裁判官が少年の処遇を決します。
ほとんどの事件では、家庭裁判所の調査官による調査が行われ、裁判官は
・家庭裁判所の調査官が作成した社会記録
・警察官や検察官等の捜査機関が作成した法律記録
・付添人弁護士がいる場合は付添人弁護士の意見書
などの書類に目を通し、裁判官が審判は不要であると判断した場合は審判不開始決定を下します。

審判が行われる場合、裁判官は上記書類に加え、審判廷で行われる少年本人や保護者などの尋問の内容をふまえ、最終的な保護処分を決めます。

今回のAさんの事件では、事件が決して軽微とはいえないものであり、保護処分を課される可能性が高かったのですが、付添人弁護士の意見を汲み、保護処分が課されない「不処分」という結果になりました。

神奈川県鎌倉市にて、お子さんが無免許運転のうえ人身事故を起こしてしまい、更に逃走したというひき逃げ事件を起こしてしまい、取調べを受けたり家庭裁判所に送致されたりした、という場合、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部にご連絡ください。
在宅事件の場合、無料でご相談ができ、手続きの流れや不処分の可能性などについて説明を受けることができます。
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