【解決事例】人身事故で正式裁判回避

【解決事例】人身事故で正式裁判回避

人身事故を起こしてしまった場合に問題となる過失運転致死傷の罪について、正式裁判を回避することができた事例をもとに解説致します。

【事例】

神奈川県横須賀市在住のAさんは、横須賀市内の会社に勤める会社員です。
事件当日、Aさんは仕事で社用車を運転していたところ、横須賀市内の路上にて、自転車で走行していたVさんと接触する人身事故を起こしてしまい、Vさんは全治2週間の怪我を負いました。
Aさんは、人身事故を起こしたとして在宅で捜査を受けることになり、捜査の流れや終局処分の見通しについて知りたいと考え当事務所の弁護士による無料相談を受け、その後弁護を依頼されました。

Aさんは、起訴され正式裁判になった場合には処分が決められるまでに数ヶ月を要し時間的にも精神的にも負担が大きいと感じ、正式裁判を回避したいというご意向でした。
弁護士は、Vさんに対し示談交渉を行いましたが、Aさんが加入していた任意保険の会社から賠償は行われていて、それ以上の対応は拒否するというご意向でした。
そこで弁護士は、保険会社の担当者と協議し弁済が問題なく行われていることが分かる書類を取り寄せました。
そして、その書類に加え、Aさんが反省していること、賠償を行う意向はあるがVさんはそれを拒否されていること、Aさんが事故により会社内で懲戒処分を受ける等既に刑事事件以外の部分で事実上の制裁を受けていること、等を主張し、寛大な処分を求めました。
結果的に、Aさんは起訴されて正式裁判になることはなく、略式手続による罰金刑となりました。

≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や一部事件内容を変更しています。≫

【人身事故について】

車やバイクを運転していた際に事故を起こしてしまい、その結果相手の車やバイクに乗っていた人・歩行者・自車の同乗者などが死傷してしまった場合、人身事故として取り扱われます。
人身事故は、自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(通称、自動車運転処罰法)に規定されている過失運転致死傷罪が適用されます。
条文は以下のとおりです。

自動車運転処罰法5条 自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金に処する。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。

【正式裁判を回避するための弁護活動】

罪を犯したと疑われるいわゆる犯人は、被疑者という立場で警察官や検察官による捜査を受けます。
そして、検察官が被疑者を証拠が十分にあると判断した場合、被疑者を起訴します。
起訴された被疑者は被告人という立場になり、公開の法廷で刑事裁判を受け、裁判官により有罪か無罪か、有罪の場合はどのような刑事罰を科すか、決められます。

正式裁判を回避するためには、検察官に対し起訴以外の終局処分求める必要があります。
起訴以外の終局処分には、大別すると
・不起訴
・略式起訴

が挙げられます。

略式起訴とは、明白でかつ簡易な事件であり、100万円以下の罰金(1万円以上)又は科料(1000円以上1万円未満)に相当する事件で採られる簡易な手続きです。
略式罰金となるためには、被疑者本人が事件を起こしたことを認めていて、略式罰金を納付する手続きが行われることに納得している場合にとられる手続きです。
略式罰金は、正式裁判に比べて迅速に判断が下される点や、書類の上だけで行われる非公開の手続きであるため被告人にとって心理的・時間的負担が小さいという点でメリットがあります。
但し、略式起訴されて略式罰金を納めるということは、いわゆる前科が付くことになります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所の弁護士は、人身事故での刑事弁護活動について数多くの経験があります。
神奈川県横須賀市にて、人身事故を起こしてしまい正式裁判を回避するための弁護活動について知りたいという方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部の弁護士による無料相談をご利用ください。
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