【解決事例】幼稚園での暴行で不起訴
幼稚園で勤務する幼稚園教諭が園児への暴行で捜査を受けたものの不起訴となった事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部が解説致します。
【事例】
神奈川県秦野市在住のAさんは、秦野市内の幼稚園で幼稚園教諭として勤務していました。
事件当日、発達障がいがある園児のVさんが暴れてしまい、他の園児を巻き込む可能性がありました。
AさんはVさんに「どうしたの」「やめてよ」と声をかけましたが、全く応答してくれませんでした。
そこで、Aさんは、Vさんの注意を自身に向けるため、Vさんの頬を2度、叩きました。
それを見ていた別の幼稚園教諭は、Aさんの行為が暴行に当たる可能性があるとして、園とVさんの保護者に報告しました。
Vさんの保護者の被害届を受理した秦野警察署の警察官は、Aさんに対し、暴行の嫌疑で取調べを行いました。
Aさんは指導をするうえでやむを得ない行為であったことが理解されると考えていたのですが、数回に亘る取調べののち、秦野警察署の警察官から「検察庁に書類を送るから、検事さんから連絡があるかもしれません」という説明を受けたため、当事務所の弁護士による無料相談を受け、自身の行為がどのような問題になるのか、前科が付いてしまうのか、等の相談をされました。
その後依頼を受けた弁護士は、検察官の取調べが行われる前に、丁寧に内容を聞き取った「Aさんの主張」を書面化し、検察官に提出しました。
検察官は、弁護士とのやり取りと、Aさんの取調べを踏まえ、Aさんを不起訴としました。
≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や一部事件内容を変更しています。≫
【暴行罪について】
今回、幼稚園教諭であるAさんは園児であるVさんの頬を2度叩きました。
その結果、特にVさんがケガをした等の事情はありませんでした。
この場合、Aさんは暴行罪に問われる可能性がありました。
暴行罪の条文は以下のとおりです。
刑法208条 暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
【不起訴を求める弁護活動】
Aさんの行為は、上記のとおり暴行罪に当たるものであり、決して許される行為ではありません。
Aさん自身、罪は認めていました。
他方で、Vさんをそのままにしてしまうと、他の園児を傷つける可能性やVさん自身を傷つけてしまう(自傷行為)恐れがあり、Aさんとしてはやむを得ずとってしまった行動でした。
また、AさんはVさんに対し謝罪の念を抱いていました。
そうした点を主張した結果、Aさんは不起訴処分となったと考えられます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所の弁護士は、暴行罪などの粗暴犯事件を数多く取り扱ってきました。
神奈川秦野市にて、幼稚園教諭などの立場の方が仕事中に園児などを殴る等して暴行の罪に問われていて、不起訴処分を求める弁護活動について知りたいという方がおられましたら、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部にご連絡ください。
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