【お客様の声】コカイン所持事件で保釈請求
コカインを所持していた嫌疑で逮捕され勾留されたのち保釈を請求したところ保釈が認められたという事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部が解説致します。
【事例】
神奈川県川崎市幸区在住のAさんは、川崎市幸区の会社でパート勤務していました。
事件当日、Aさんは川崎市幸区のコインパーキングに車を停めて休憩していたところ、川崎市幸区を管轄する幸警察署の警察官から声をかけられ、職務質問を受けました。
その際に行われた所持品検査にて、Aさんがコカイン様の薬物を所持していたことが発覚したという事件です。
幸警察署の警察官はAさんに対し、「これから本鑑定を行って(コカインであることの)確認が取れた場合にはまた連絡します」と説明しました。
その後、幸警察署の警察官はコカインの陽性反応を確認したうえで、Aさんは麻薬取締法違反の嫌疑で通常逮捕しました。
≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地等や一部事件内容を変更しています。≫
【コカインの所持について】
今回Aさんが起こした事件は、Aさんがコカインと呼ばれる麻薬を所持していたという事実が問題となっていました。
コカインは、麻薬取締法(正式名称:麻薬及び向精神薬取締法)のいう「麻薬」に該当します。(麻薬取締法2条1号、別表第一13号)
そして麻薬は一部の医師・薬剤師や研究者を除き、その所持や使用を禁止しています。(同28条1項前段)
Aさんのように自分で使用する目的で所持していた場合の罰条は「7年以下の懲役(同66条1項)」であり、転売などを目的にした営利目的所持の場合の罰条は「1年以上10年以下の懲役」に加え、「300万円以下の罰金」に処されることもあります(同66条2項)。
【保釈請求について】
Aさんのように捜査の目的で逮捕・勾留され、勾留された状態で起訴された場合、原則として起訴後も身体拘束を受けたままで裁判を受けることになります。
しかし、第一回目の裁判が行われるのが(検察官の証拠開示・裁判所の他の事件との兼ね合いで前後しますが)起訴からおおむね2ヶ月ほど経ってからであり、判決までには最低でもあと1回は裁判が行われるのが一般的ですから、数ヶ月に亘り身体拘束が続くことになります。
裁判員裁判対象事件や否認事件に於ては、1年以上の身体拘束という事案も珍しくありません。
そのため弁護人は、適当なタイミングで保釈請求を行い、裁判官に保釈を求めます。
Aさんの事件については、
・監督体制が整っている
・初犯で執行猶予が見込まれる事案であり逃亡する理由がない
・証拠は既に押収されているため、保釈したとしても証拠隠滅のおそれがない
・すぐに薬物依存の専門医の診断や治療を受ける必要があるなど保釈の必要性が認められる
などの事情がありました。
そして弁護士は、起訴される前日までにこの内容をまとめた書類を作成し、起訴された当日には保釈請求書を提出しました。
結果的にAさんは起訴された2日後には保釈が認められ、その後は家で日常生活を送り乍ら公判期日(裁判の日)のみ出廷して裁判を受けました。
なお、結果は予定していたとおり執行猶予付きの判決でした。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部では、これまでに数多くの逮捕・勾留事件を扱ってきていて、保釈請求の経験も豊富です。
事案の性質によっては5回目の保釈請求でようやく認められたというケースもありますが、Aさんのように然るべき主張を早期に行うことで、起訴後すぐに保釈が認められたケースも少なくありません。
神奈川県川崎市幸区にて、家族がコカインの所持事件で逮捕・勾留されてしまい保釈を求める弁護活動について知りたいという方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部の弁護士による初回接見サービス(有料)をご利用ください。