【解決事例】少年の盗撮事件で高校対応
少年が盗撮事件を起こしたものの審判で不処分になったという事例で、弁護士が行った高校(学校)対応について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部が解説いたします。
【事例】
神奈川県鎌倉市在住のAさんは、事件当時、神奈川県内の高校に通う17歳の高校生でした。
Aさんは休日、鎌倉市内の商業施設で、エスカレーターのすぐ前に立っていた女性のスカート内にスマートフォンのカメラを差し向けるかたちで盗撮行為を行ってしまいましたが、警備員がその様子を目撃していて警察署に通報しました。
通報を受けて臨場した鎌倉市を管轄する大船警察署の警察官は、Aさんを在宅で捜査することにしましたが、その際にAさんが通う学校にAさんの事件の連絡がなされました。
Aさんの家族は、被害者に申し訳ないという思いとともに、Aさんの少年事件としての手続きがどうなるのか、また、学校の処分はどうなるのか、不安になり弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部の無料相談を受けたのち御契約となりました。
弁護士は、少年事件での手続きでの対応に加え、高校への対応を行った結果、Aさんは不処分となり、高校にも在籍し続けることができました。
≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や一部事件内容を変更しています。≫
【神奈川県でのスカート内盗撮事件について】
Aさんは神奈川県鎌倉市の商業施設、つまり公共の場所で、女性のスカート内を撮影するいわゆる盗撮行為を行いました。
この場合、神奈川県迷惑行為防止条例が問題となります。
条文は以下のとおりです。
神奈川県迷惑行為防止条例3条 何人も、公共の場所にいる人又は公共の乗物に乗つている人に対し、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような方法で、次に掲げる行為をしてはならない。
1項2号 人の下着若しくは身体(これらのうち衣服等で覆われている部分に限る。以下「下着等」という。)を見、又は人の下着等を見、若しくはその映像を記録する目的で写真機その他これに類する機器(以下「写真機等」という。)を設置し、若しくは人に向けること。
同15条1項 第3条の規定に違反した者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。
【少年事件で高校・学校対応】
少年事件を担当する弁護士にとって重要な弁護活動・付添人活動のひとつに、高校等の学校対応が挙げられます。
まず、神奈川県の教育委員会と神奈川県警察本部とは、学校警察連携制度により連携を図っています。
これは、公立の高校・中等教育学校(いわゆる中高一貫校)・特別支援学校が対象で、学校内で起こした非行を高校等から警察に、学外で少年事件を起こした場合に警察から高校等に、それぞれ連絡をするものです。
次に、仮に捜査段階で警察から高校等に連絡が行かなかった場合でも、家庭裁判所送致後の裁判所調査官による調査で学校照会が行われ、高校側に連絡が行く可能性があります。
いずれのかたちであっても、高校等が在学生の事件を承知した場合、処分する可能性があります。
処分は反省文の提出・一定期間の停学・休学・教室外登校など様々な方法が考えられますが、場合によっては退学処分を受けたり、退学勧告を受けたりして在籍できなくなる恐れもあります。
弁護士は、学校側に対して少年事件の手続きを一から丁寧に説明するとともに、少年に対する寛大な処分を求める主張をしていく必要があります。
状況によっては、処分に対する抗議を行ったり、地位の確認を求める訴訟の提起なども考えられます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部は、刑事事件だけでなく、少年事件も扱う弁護士事務所です。
少年事件では、学校対応等の成人の刑事事件には必要ない弁護活動・付添人活動が求められるため、時間をかけてしっかりと取り組む必要があります。
神奈川県鎌倉市にて、高校生のお子さんが盗撮事件などを起こしてしまい少年事件に発展し、学校対応が必要な場合、早期に弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部の無料相談をご利用ください。
お子さんが逮捕されている場合には≪初回接見≫を行います。