神奈川県横浜市港南区の傷害致死事件
【ケース】
神奈川県横浜市港南区に住むAは、横浜市港南区にある会社の社長です。
ある日Aは横浜市港南区の飲食店にて会食をしていた際、会社の運営などを巡って社員Vと口論になり、しまいにはお互い手を出す喧嘩に発展しました。
AもVも双方を殴ってしまいましたが、Aが殴った際にVの打ち所が悪く、Vはくも膜下出血で倒れてしまいました。
通報を受けて駆けつけた横浜市港南区を管轄する港南警察署の警察官は、Aを傷害罪で逮捕しました。
事件から3日後、Vは搬送先の病院で息を引き取りました。
捜査機関は、Aの被疑罪名を傷害致死罪に切り替えて捜査を進めています。
Aの家族は、逮捕され勾留が付いたという連絡を受けた後、国選弁護人の弁護士から状況の連絡を受けました。
しかしその後、国選弁護人だけでなく当番弁護士や私選弁護人という選択肢もあるという話を聞き、その違いを弁護士に尋ねました。
(フィクションです。)
【傷害致死罪について】
傷害致死罪は、暴行を加えた結果被害者が死亡した場合に問われる罪です。
類似の罪に殺人罪がありますが、傷害致死罪と殺人罪の違いは殺人の故意があったのか否かです。
すなわち、相手を殺そうと思っていなかったものの危害を加えた相手が死亡した場合は傷害致死罪が適用され、相手を殺そうと思って相手に危害を加えた結果相手が死亡した場合は殺人罪が適用されます。
実際に傷害致死罪に問われるか殺人罪に問われるについては、本人の供述のみならず怪我の度合いや準備をしていたか否か等、客観的な証拠によって分かれてきます。
極端な例ですが、健康体の人の頭を叩いた結果打ち所が悪く死亡した場合に殺意があるとは考えにくいため殺人罪を適用することは難しいと考えられますし、相手の胸に10回包丁を刺した場合であれば殺意があったと考えられるため傷害致死罪を適用することは難しいと考えられるでしょう。
傷害致死罪は刑法205条に規定があり、法定刑は「三年以上の有期懲役に処する。」と定められています。
3年以上の有期懲役とは、3年以上20年以下の範囲で、懲役刑を下すことを意味します。
【国選・当番・私選弁護人の違い】
刑事事件で弁護活動を行う弁護士は、国選・当番・私選の3種類があります。
・国選弁護人
国選弁護人は、①既に勾留が付いている(勾留状が発せられている場合)、又は起訴されている、②被疑者(加害者)の資産が50万円未満である、などの条件に当てはまった場合にのみ、裁判所が選任します。
基本的には私選弁護人をつけることとし、私選弁護人を付けることが出来なかった場合にのみ国選弁護人を選任するという位置づけになっています。
国選弁護人のメリットとしては費用負担が少ない、あるいはかからない点が考えられます。
一方で、国選弁護人を選択する上でのデメリットは、誰を国選弁護人に付けるか選ぶことは出来ないため、必ずしも刑事事件に精通している弁護士が国選弁護人として選任されるとは限りません。(基本的に一度担当になった国選弁護人を交代することは出来ません。)
また、国選弁護人は身柄解放のための弁護活動が成功した場合自動的に解任されるため、例えば被害者がいる事件においては示談を求める場合には、国選弁護人との間で私選契約を結ぶか他の私選弁護人に依頼する必要があります。
・当番弁護士
当番弁護士は、身柄が拘束されている場合に1度に限り、無料で接見に行く弁護士を指します。
勾留中のみならず逮捕後すぐにでも呼ぶことができます。
当番弁護士は、国選弁護人より早い段階で、無料で接見に来てくれて今後の流れ等について説明をしてくれます。
しかし、弁護契約を結ぶ場合は後述する私選弁護人との契約と同じですので、弁護を依頼する上での経済的メリットは大きくありません。
また、当番弁護士についても、必ずしも弁護士が刑事事件に精通している弁護士が来るとは限りません。
・私選弁護人
私選弁護人は、被疑者・被告人やそのご家族が弁護士を選んで弁護活動を依頼します。
私選弁護人を選ぶデメリットは、国選弁護人とは異なり費用負担が発生します。
一方で、私選弁護人に依頼するメリットとしては、刑事事件に精通している弁護士に弁護活動を依頼することができるということです。
また、私選弁護人はどの段階でも選ぶことができるため、起訴前の在宅事件や捜査機関が未介入の事件であっても、弁護活動を依頼することができます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士が弁護活動を致します。
神奈川県横浜市港南区にて、ご家族が傷害致死罪で逮捕され、刑事事件を専門とする弁護士に私選弁護を依頼したいとお考えの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご連絡ください。
港南警察署までの初回接見費用:36,100円
在宅事件の場合、初回のご相談:無料