【解決事例】特殊詐欺の手伝いをした幇助事件

【解決事例】特殊詐欺の手伝いをした幇助事件

特殊詐欺の手伝いをしてしまい幇助犯として逮捕・起訴された方の弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部が解説致します。

【事例】

神奈川県横浜市中区在住のAさんは、自営業で生計を立てていました。
Aさんは投資に失敗して生活苦になり、いわゆる闇バイトに応募しました。
そこでのAさんの立場は特殊詐欺の指示役の指示に従い、同じく闇バイトに応募したXさんが横浜市中区のVさん宅を訪問して現金300万円を受け取る段取りになっているから、XさんがVさんの家に行く前にAさんがVさんの家の周りを警戒し、警察官によるいわゆる「騙されたフリ作戦」に遭わないように見張りをしていました。
しかし、横浜市中区を管轄する山手警察署の警察官に職務質問を受け、その際に事件に関与していることが発覚したため、Aさんは特殊詐欺を手助けした幇助犯として逮捕されました。

≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や一部事件内容を変更しています。≫

【特殊詐欺事件について】

電話で銀行職員や警察職員、家族などに成りすまして金やキャッシュカードを騙し取るいわゆる特殊詐欺事件は、その手口が知られて久しいですが、今なお被害に遭われている方が多数おられます。
警察庁組織犯罪対策第二課生活安全企画課の発表した「令和4年における特殊詐欺の認知・検挙状況等について(暫定値版)」によると、令和4年の特殊詐欺認知件数は全国で17,520件、被害総額は361.4億円です。
これは、一日の平均被害額が1億円近くに及ぶことを意味します。

【幇助犯とは】

今回、Aさんが担った事件の役割は、見張りです。
Aさんは被害者に電話を架けたわけでも、金を受け取ったわけでもないため、Aさんの行為によって直接的な被害が生じたわけではありません。
しかし、見張りという行為によって、特殊詐欺に直接関与した「実行犯」を手助けしたことになります。
特殊詐欺事件に限らず、犯罪を手助けする行為を「幇助」と言います。
幇助をした者は「幇助犯」として、刑法で以下のとおり規定されています。

刑法62条1項 正犯を幇助した者は、従犯とする。
刑法63条 従犯の刑は正犯の刑を減刑する。

幇助犯は正犯の刑を減刑される、言い換えると、直接実行行為に着手していなかったとしても、手助け行為自体で刑事罰が科せられるということになります。

【家族が幇助犯として逮捕されたら弁護士へ】

幇助犯としての事件の場合、事件にどの程度関与したのか、どのような経緯で関与したのか、関与する際に力関係がなかったか(主犯格に無理やり手伝いを押し付けられる等なかったか)といった具体的な内容次第で、罪の重軽が大きく分かれます。
幇助犯として家族が逮捕されたり起訴されたりした場合、刑事事件専門の弁護士に弁護を依頼し、幇助した内容や程度を子細に確認し、適切な主張を行っていく必要があるでしょう。

神奈川県横浜市中区にて、家族が特殊詐欺事件の幇助犯として逮捕された場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部の初回接見サービスをご利用ください。

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