嫌がらせで物を盗む

2020-03-11

嫌がらせで物を盗む

嫌がらせ目的で知人の物を盗んで隠した場合の示談について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部が解説致します。

【ケース】
神奈川県秦野市在住のAは、秦野市内の会社に勤める会社員です。
会社に嫌いな上司VがいたAは、Vに嫌がらせをしようと企図しました。
そこで、Vが使用している机の引き出しからV愛用の高級万年筆(購入価格34万円)を盗み、同僚Xが使用している机の引き出しの奥深くにしまい込みました。
万年筆が無くなったことに気が付いたVは、秦野市を管轄する秦野警察署に被害届を提出しました。
警察官の捜査の結果、高級万年筆はXが使用する机の引き出しにあったものの、Aによる行為であることが発覚しました。

嫌疑をかけられているAは、嫌がらせ目的で物を盗んだ場合に問題となる罪はどのようなものか、また、示談をする場合には弁護士に依頼をした方が良いのか、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士に無料相談をしました。
≪ケースは全てフィクションです。≫

【嫌がらせ目的で物を盗む行為】

・窃盗罪について
他人の物を盗むという事件の場合、まずは窃盗罪の適用が検討されるでしょう。
窃盗罪は、刑法235条で「他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。」と定められています。

一見するとAの行為は窃盗罪のように思われますが、窃盗罪の成立には「不正領得の意思」が必要とされています。
不正領得(不法領得)の意思とは、「権利者を排除し他人の物を自己の所有物と同様にその経済的用法に従いこれを利用し又は処分する意思をいう」とされています。
確かに、Aは権利者であるVの所有権を排除して占有を移転しています。
しかし、Aは自分の物として高級万年筆を使おう、あるいは転売しようとして盗んだわけではなく、あくまでVに嫌がらせをする目的で高級万年筆を盗んでいます。
そのため、窃盗罪は成立しないと考えられます。

・器物損壊罪について
器物損壊罪と言うと、他人の物を壊した場合を想像するかもしれません。
刑法では、器物損壊罪を「前三条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金若しくは科料に処する。」と定めています。(法261条)
このうち「損壊」について、判例通説は「その物の効用を害する行為を指す」という効用侵害説に立っています。
被害者が自分の物として使用できない状況に陥ることは、その物の効用を害するということが言えるため、ケースのような嫌がらせ目的で物を盗む行為は器物損壊罪に当たる可能性があります。

【知人との示談を弁護士に依頼】

ケースの場合、AとVとは部下と上司との関係であり、連絡先も承知していると考えられます。
しかし、一般の方同士で示談を行うことは危険を孕みます。
例えば、示談書の内容面で不備があり、刑事事件の処分に影響しない場合や、刑事事件としては解決したものの民事訴訟のリスクを残したままになってしまうという場合が考えられます。
そのため、知人との示談交渉・示談締結であっても、法律の専門家である弁護士に依頼をすることをお勧めします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所の弁護士はこれまで数多くの刑事事件での示談交渉・示談締結を行ってまいりました。
中には、ケースのように上司と部下の関係や、友人知人といった近しい関係でのトラブルによる刑事事件についても、解決の事例がございます。

神奈川県秦野市にて、嫌がらせの目的で知人の高級万年筆を盗んで隠すなどの器物損壊事件を起こしてしまい、示談についてお知りになりたい方がおられましたら、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部にご連絡ください。

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