Archive for the ‘刑事事件’ Category

神奈川県川崎市麻生区の公職選挙法違反事件②

2019-07-17

神奈川県川崎市麻生区の公職選挙法違反事件②

【ケース】
神奈川県川崎市麻生区在住のAは、川崎市麻生区にて政治活動を行う団体に所属しています。
Aは選挙期間中、応援している候補者Xの対抗馬である候補者Vの演説を見て腹が立ち、候補者VやVの演説を聞いていた聴衆らに対して大きな声で「お前なんかに演説する権利はない」「お前らも何黙って聞いているんだ、さっさと散れ」等と怒鳴りつけました。

その後、通報を受けて駆けつけた川崎市麻生区を管轄する麻生警察署の警察官は、Aを公職選挙法違反(選挙の自由妨害罪)で現行犯逮捕しました。

(フィクションです。)

【公職選挙法について】

ご案内の通り、来週日曜日(令和元年7月21日)は、第25回参議院議員選挙の投開票日です。
そのため、駅前などを中心として各候補者や政党による選挙活動が活発化しています。
その選挙活動を規制している法律の一つが、公職選挙法です。

公職選挙法は国会議員(衆議院議員・参議院議員)や自治体の長(都道府県知事)など、国と地方の議会議員等を選ぶための選挙についてのルールを定めるものです。
例えば、選挙活動期間中であっても街頭演説(駅前などでの演説や選挙カーでの演説)は20時~8時までの間は行えない(公職選挙法164条の6第1項)、票を買う行為を禁止する(公職選挙法221条1項各号等)などのルールは、公職選挙法に規定されています。

そのため、公職選挙法というと候補者や候補者になりたい人、政治団体に所属している人などにしか関係のない法律だと思う方も居られるでしょう。
しかし、公職選挙法は一般人(有権者も、有権者以外も)に対しても規制する法律もあります。
そしてその一例として、昨日のブログに掲載したとおり、一般人によるインターネットを使った選挙活動が公職選挙法に違反する可能性があることについてご紹介しました。
本日のブログでは、インターネットを利用しなくても違反する可能性がある、一般の方にとっても注意が必要な公職選挙法などの法律についてご紹介します。

【選挙の自由妨害罪について】

選挙活動とは、街頭演説やビラ配り、インターネット・SNS等を利用して有権者に対して得票を促したり、争点について各候補者同士が議論をすることなどが前提となっています。
つまり、選挙活動は自由な言論が前提条件となっているのです。
そしてそれを妨害する行為は、選挙の自由妨害罪にあたる可能性があります。

公職選挙法225条 選挙に関し、次の各号に掲げる行為をした者は、四年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。
一 選挙人、公職の候補者、公職の候補者となろうとする者、選挙運動者又は当選人に対し暴行若しくは威力を加え又はこれをかどわかしたとき。
二 交通若しくは集会の便を妨げ、演説を妨害し、又は文書図画を毀棄し、その他偽計詐術等不正の方法をもつて選挙の自由を妨害したとき。
三 選挙人、公職の候補者、公職の候補者となろうとする者、選挙運動者若しくは当選人又はその関係のある社寺、学校、会社、組合、市町村等に対する用水、小作、債権、寄附その他特殊の利害関係を利用して選挙人、公職の候補者、公職の候補者となろうとする者、選挙運動者又は当選人を威迫したとき。

ケースについて見ると、Aは応援していない候補者VやVの演説を聞きに来た聴衆に対して怒鳴りつけています。
この行為について検討すると、候補者Vに怒鳴りつける行為は公職選挙法225条1号の言う「候補者への暴行」にあたり、聴衆に対して怒鳴りつける行為は同条2号の「演説を妨害」する行為に当たる可能性があります。
よって、Aは選挙の自由妨害罪にあたる可能性があります。

【公職選挙法違反で刑事事件専門の弁護士へ相談】

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所の弁護士は、公職選挙法のような特別法で逮捕された、もしくは捜査が進められている方に対しての弁護活動についても、対応しています。
神奈川県川崎市麻生区にて、選挙の自由妨害罪などの公職選挙法に違反する刑事事件を起こした方や、ご家族にそのような方がおられる方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご連絡ください。

神奈川県中郡大磯町の公職選挙法違反事件①

2019-07-16

神奈川県中郡大磯町の公職選挙法違反事件①

【ケース】
神奈川県中郡大磯町在住のAは、中郡大磯町にある会社に勤める会社員です。
Aは20歳以上の選挙権を有する有権者ですが、次に行われる国会議員を選出するための選挙での候補者ではありません。

Aは、神奈川県内で出馬する候補者Xを支持しているのですが、その対抗馬であるVが優位な立場にあると選挙前の報道がなされていました。
AはXを当選させたいと思い、インターネットでSNSを通じて不特定多数の者が閲覧できるような状態で「Vは反社会的勢力と繋がりがあり、選挙資金は反社会的勢力が支出している」「Vには愛人がいる。そのような人間が国会議員になることは適切ではない」などとありもしないデマゴギー(デマ・嘘の情報)を拡散していきました。

後日、Aの自宅に神奈川県警察署の警察官がやってきて、公職選挙法違反での家宅捜索と証拠品の押収が行われ、Aは任意で事情聴取を受けるべく、中郡大磯町を管轄する大磯警察署へ向かいました。

(フィクションです。)

【インターネットでの選挙活動で刑事事件に】

平成25年5月26日施行の改正公職選挙法によって、それまで禁止されていたインターネット上での選挙運動が解禁されました。
(※インターネット上で投票が出来るようになったという意味ではないので注意が必要です。)
従来はチラシ・ポスターなどによる選挙活動以外は禁止されていたのですが、この法改正を機にインターネット上のブログやツイッター・フェイスブックなどのSNSを利用した選挙活動が出来るようになりました。
ただし、インターネットを利用した選挙活動には、以下のような制限があります。

・選挙当日の投票呼びかけ
公職選挙法129条は選挙運動の期間について「(略)公職の候補者の届出のあつた日から当該選挙の期日の前日まででなければ、することができない。」と定めています。
よって、投票日である選挙当日に「○○候補に清き一票をお願いします。」などとSNS等を通じて投票の呼びかけをする行為は公職選挙法に違反する可能性があります。

・未成年者の選挙活動禁止
公職選挙法137条の2第1項は「年齢満十八年未満の者は、選挙運動をすることができない。」と定めていますので、18歳未満の者が、例えば候補者による投票を呼び掛ける趣旨の投稿をリツイート・シェアすることも禁止されています。

・電子メールでの選挙活動の禁止
選挙の候補者又はその政党以外の者が、電子メールで選挙活動を行うことや届いた電子メールを転送する行為は公職選挙法違反になる可能性があります。(公職選挙法142条1項各号、4項、142条の4第1項各号)

また、候補者を落選させる目的で嘘の情報を拡散する行為は下記の法律に違反する可能性があります。
・虚偽事項の公表罪(公職選挙法違反)
特定の候補者や候補者になろうとする人を当選させないようにする目的で、嘘や事実を歪めた情報を流した場合、公職選挙法235条2項に違反する可能性があります。
虚偽事項の公表罪の定める法定刑は「四年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金」と重い罪になります。

また、内容によっては刑法の定める侮辱罪(刑法231条)や名誉毀損罪(刑法230条1項)にあたる可能性があります。
公職選挙法に違反する内容(虚偽事項の公表罪)は「嘘や事実を歪めた情報」ですが、名誉毀損罪については「事実の有無に関わらず」処罰の対象となる可能性があります。

【公職選挙法違反で刑事事件専門の弁護士へ相談】

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は刑事事件・少年事件を専門にしている弁護士事務所です。
当事務所の弁護士は、公職選挙法に違反した場合の事件についてもご相談・ご依頼が可能です。

神奈川県中郡大磯町にて、インターネットを利用した選挙活動に際して公職選挙法などの嫌疑をかけられている方がおられましたら、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士による無料相談をご利用ください。

神奈川県横浜市港北区の風適法違反事件

2019-07-05

神奈川県横浜市港北区の風適法違反事件

【ケース】
神奈川県横浜市港北区在住のAは、横浜市港北区内で性風俗店舗を開設しようとして場所を探していました。
そして、Aが格安の物件を見つけて契約をしたのですが、その場所から50メートルの場所に中学校がありました。
学校の近くは風適法の定める「禁止区域」に当たると聞いたAは、風適法の定める届け出を出さなければ問題ないだろうと思い、届け出をせずに性風俗店を開設しました。
Aは店の看板等を出さずにインターネット上でのみ広告を出して性風俗店を経営していました。
しかし、数か月後に横浜市港北区を管轄する港北警察署の警察官がA宅に来て、Aを風適法違反で逮捕しました。

Aの妻は、風適法違反で逮捕されたAを釈放できないかと思い、刑事事件を専門とする弁護士に初回接見を依頼して釈放される見込みについて質問しました。

(フィクションです。)

【風適法とは?】

日本国憲法では、21条1項で「何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。」と規定されています。
つまり、原則として誰でも職業・営業を選択する自由があるのです。
しかし、一部の職業や営業については、公共の福祉などの理由により法律上の規制がなされており、一切禁止されたり、資格が必要とされたり、許認可が無ければ営むことは出来ないと定められています。
ケースについては、風適法という法律上の規制が問題となります。。

風適法とは、風俗営業を規制する「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」の略称です。(風営法と呼ばれる場合もあります。)
風適法では、下記のように営業に対する規制がなされています。

①風俗営業
料理店・カフェ・喫茶店・バーなどの飲食関係の営業やまあじやん屋、ぱちんこ屋(いずれも風適法の条文ママ)といった射幸心をそそる(偶然による結果で利益を得たいと思う感情が強く出る)営業などを「風俗営業」と呼びます。
風俗営業をする場合、各都道府県に設置されている公安委員会に申請をして、営業許可を受けなければならないと定められています。(風適法3条1項)

②店舗型性風俗特殊営業
ケースのように、店舗を構えた性風俗(トルコ風呂・ソープランド等)営業を「店舗型性風俗特殊営業」と呼びます。
店舗型性風俗特殊営業をする場合、各都道府県の公安委員会に届け出る必要があります。(風適法27条1項)
店舗型性風俗特殊営業は届け出制だからといってどこにでも店舗を構えることが出来るわけではなく、風適法28条1項が定める禁止区域の他、各自治体の条例によって営業できない場所が定められています。

③無店舗型性風俗特殊営業
店舗を構えずに行う性風俗(デリバリーヘルス等)は、無店舗型性風俗特殊営業と呼びます。
こちらも、②同様に営業許可を届出る必要があります。(風適法31条の2第1項)

①の許可を得なかった場合には「2年以下の懲役若しくは200万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する」と定められています。(風適法49条1号)
また、②③の届出を行わないで風俗営業等を行った場合、「6月以下の懲役若しくは100万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する」と定められています。(風適法52条4号)

【風適法で逮捕?釈放を目指して弁護士へ】

風適法に違反して無届けで店舗型性風俗特殊営業をしていたことが捜査機関に発覚した場合、在宅事件として進められることもありますが、逮捕・勾留されることもあります。
風適法違反で逮捕あるいは勾留されて釈放して欲しいとお考えの場合、刑事事件を専門とする弁護士に弁護を依頼して早期の身柄解放活動を行う必要があります。

神奈川県横浜市港北区にて、ご家族に店舗型性風俗特殊営業を無届けで行い、風適法違反で逮捕された方がおられましたら、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士による初回接見サービスをご利用ください。

神奈川県横須賀市の保護責任者遺棄罪

2019-07-03

神奈川県横須賀市の保護責任者遺棄罪

【ケース】
神奈川県横須賀市在住のAは、実母Vと2人で生活しています。
Vは身体こそ動くものの軽度の認知症の症状が見られるため、Aは介護サービスを受けさせたいと思っているのですが、Aはアルバイトで収入が安定していないため、民間企業等がやっている介護サービスを受けさせる余裕がありませんでした。
ある日、Aは仕事が忙しかったため、3日間家を空けて泊まり込みで仕事をしていました。
その間Vは自宅で生活していたのですが、認知症の症状のためか1人で勝手に家を出て2日後に横須賀市内の別の場所で保護されました。

保護をした横須賀市内を管轄する田浦警察署の警察官は、認知症の親に対して介護サービスを受けさせず、3日間も家を空けることは保護責任者遺棄罪に当たる可能性があるとして、Aに任意で話を聞きとりました。
Aは、Vがこれまで徘徊などすることがなく、可能な限りの介護もしっかりしていたと主張していたのですが警察官はそれを否定しました。
Aは、今後保護責任者遺棄罪で事件が進んだ場合どのような対応が必要か、弁護士に相談しました。

(フィクションです。)

【保護責任者遺棄罪について】

保護責任者遺棄罪の条文は下記の通りです。
刑法218条 老年者、幼年者、身体障害者又は病者を保護する責任のある者がこれらの者を遺棄し、又はその生存に必要な保護をしなかったときは、三月以上五年以下の懲役に処する。
つまり、保護責任者遺棄罪は、保護義務者による①遺棄又は②不保護によって成立します。

まず、保護の対象者についてですが、老年者や幼年者とは年齢によるものではなく、扶助(助け)を必要とする場合に適用されると考えられます。
次に、保護責任者遺棄罪は身分犯ですので、法律上保護する責任がある者にのみ適用されます。
具体的には、保護者の他に契約に基づく介護士やベビーシッター等が考えられます。

保護責任者遺棄罪における①遺棄とは、遺棄罪(刑法217条)の定める「遺棄」より広い意味として解されていています。
遺棄罪の定める「遺棄」は高齢者や幼年者、障がい者などを(例えば姥捨て山に高齢者を捨てるように)危険な場所に移すことのみを指すのに対し、保護責任者遺棄罪における「遺棄」はそれに加えて置き去りのように、危険な状態に置いて行く場合も指します。
一時期問題となった、子どもを自動車の中に放置して両親がパチンコに行った事案や、ケースのAが疑われているように保護が必要な人を放置して家に戻らないことなどはこちらにあたります。

保護責任者遺棄罪における②不保護とは、「生存に必要な保護をしなかったとき」を指します。
これは、乳幼児や高齢、病気のために自由の利かない相手に食事を与えなかった場合や、病気になった親や子どもを病院等に連れて行かなかった場合などが考えられます。

【介護中の刑事事件で弁護士へ】

近年、日本人の高齢者の増加問題や認知症の高齢者の問題などにより、介護中のトラブルは大なり小なりあることでしょう。
中には、介護職員や実子が高齢者に対して暴力を振るう、必要な手助けをしないといった問題が報道されることもあります。
介護が必要な高齢者に対して暴力を振るうなどの場合は当然のこと、高齢者の介護をしていて高齢者に怪我をさせた、あるいは高齢者に対して必要な措置を取らなかったことで刑事事件として扱われる場合があります。

ケースについて見ると、Aは仕事が忙しいうえ収入が安定していないことからVに対して介護サービスを受けさせることが出来ないものの、これまで徘徊することなどなかったために3日間Vを自宅で一人にしていました。
しかし、客観的に見ると保護責任があるのに母であるVを自宅に置き去りにしたとして保護責任者遺棄罪にあたると判断されるかもしれません。
このような介護中のトラブルによる刑事事件については、すぐに弁護士に相談することをお勧めします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所の弁護士は、これまで介護中のトラブルから刑事事件に発展した事件についての取扱いがございます。

神奈川県横須賀市にて、介護が必要なご家族に対して必要な保護をしていたにもかかわらず保護責任者遺棄罪の嫌疑をかけられている方がおられましたら、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士による無料相談をご利用ください。

※無料相談は、当事務所に来ていただいて1度に限り、弁護士が対応させていただくものです。

神奈川県横浜市旭区の盗聴事件

2019-06-28

神奈川県横浜市旭区の盗聴事件

【ケース】
神奈川県横浜市旭区在住のAは、横浜市旭区内にあるショップでアルバイトをしています。
Aは横浜市旭区に住む友人V恋慕していたところ、Vの生活を監視したいと思いました。
そこで、Vの家に盗聴器を仕掛けるべく、横浜市旭区のVが住むアパートに侵入し、盗聴器を仕掛けようとしました。
AがV宅に盗聴器を仕掛けて帰ろうとしたところ、Vがアパートに帰ってきて鉢合わせになってしまい、Vは110番通報しました。
その後、駆けつけた横浜市旭区を管轄する旭警察署の警察官によって、Aは住居侵入罪で逮捕されました。

Aの家族は、横浜市旭区内の家に帰ってこず連絡もつかないことから、不安になって横浜市旭区の旭警察署に連絡しました。
すると、旭警察署の警察官からは「Aは盗聴をしようとして住居侵入罪で現行犯逮捕されている」との回答がありました。
Aの家族は、盗聴をしたことで住居侵入罪やその他の罪に当たるのか、どのような弁護活動が考えられるか、刑事事件を専門とする弁護士に無料相談しました。

(フィクションです。)

【盗聴をした場合に考えられる罪】

盗聴は、機械などを利用してその部屋や電話の内容を盗み聞くことを指す一般の用語です。
盗撮については、盗撮をした場所や状況によって軽犯罪法や各都道府県の迷惑行為防止条例に違反するということは当ブログでもお伝えしてきました。
一方で、技術の進歩により盗聴器の小型化が進み、今や誰もが簡単にできると言われている盗聴ですが、どのような罪が考えられるのでしょうか。

・電話回線に盗聴器を仕掛ける行為
固定電話に盗聴器を仕掛けた場合、有線電気通信法9条に違反する可能性があります。
有線電気通信法9条 有線電気通信の秘密は、侵してはならない
14条 第九条の規定に違反して有線電気通信の秘密を侵した者は、二年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

・他人の物に盗聴器を仕掛ける場合
他人の物に盗聴器を仕掛ける場合、例えばカバン等の物を一度切り開いて盗聴器を仕掛けてから縫い直す、あるいは他人の家のコンセントのネジを外して盗聴器を仕掛ける、などといった事例であれば、器物損壊罪に当たる可能性があります。
刑法261条 …他人の物を損壊し、又は傷害した者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金若しくは科料に処する。

・他人の住居に侵入して盗聴器を設置した場合
盗聴器を設置した場合、住居侵入罪に当たる可能性があります。
刑法130条 正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、三年以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。

【盗聴した場合の弁護活動】

まず、盗聴をしたことで逮捕・勾留された場合の弁護活動として、身柄解放活動があります。
身柄解放活動は、監督体制が整っていることから証拠を隠滅や逃亡の恐れがないことなどを主張することで、勾留をしない、あるいは却下することを目的とする弁護活動です。

また、盗聴をした(あるいは盗聴しようとした)被害者との示談交渉が考えられます。
示談を締結することが出来た場合、検察官が不起訴をはじめとした緩やかな処分を検討する可能性が高まる可能性があります。
その示談に際して、示談書に「相互に民事訴訟等を起こさない」旨の文言を加えることが出来れば、刑事事件が解決した後(あるいは刑事事件が進行中)に民事訴訟等を起こされるリスクを下げる可能性があります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所の弁護士は、刑事事件・少年事件が進行している事件について、示談をはじめとした弁護活動を行っています。
神奈川県横浜市横浜市旭区にて、ご家族が盗聴を目的として他人の住居に侵入するなどの事件を起こしてしまい、弁護活動をお望みの方がおられましたら、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士による初回接見サービスをご利用ください。

神奈川県横浜市神奈川区の犯人蔵匿事件

2019-06-23

神奈川県横浜市神奈川区の犯人蔵匿事件

【ケース】
神奈川県横浜市神奈川区に住むAは、横浜市神奈川区の会社に勤める会社員です。
このAの友人Xは、同じく横浜市神奈川区在住なのですが、Xは殺人未遂事件で逮捕されたのですが、警察署から検察庁に向かうための護送バスに乗る際に、隙をついて逃走しました。
Aはニュースを見てXの逃走を知りましたが、その数時間後に横浜市神奈川区内の自宅にいたところXが現れ、匿(かくま)ってくれるようお願いされました。
Aは、Xを匿うことで問題が発生し、自分にも不利益が生じるのではないかと思いましたが、友人の頼みで断れず、自宅に匿うことにしました。
しかし、Xを匿い始めてから数日後、横浜市神奈川区を管轄する神奈川警察署の警察官が自宅にやってきて、Xを逮捕するとともにAを犯人蔵匿罪で逮捕しました。

(フィクションです。)

【犯人蔵匿罪について】

ケースのAは、殺人未遂罪で逮捕された後に逃走したXを自宅に匿っています。
犯人を匿うことで問題になる可能性がある罪に、犯人隠匿罪・犯人隠避罪があります。

先日、保釈されたものの窃盗・傷害・覚せい剤取締法違反などの罪で実刑判決を受けた被告人が、検察庁の出頭要請に応じず、事務官が収用手続きのために被告人宅を訪れたところ刃物を振り回して逃走を図ったという事件が発生しました。
被告人は本日、横須賀市内で逮捕(公務執行妨害罪)されたそうですが、被告人がいた自宅の住人についても犯人蔵匿罪で現行犯逮捕されています。

犯人蔵匿等罪は、刑法103条で「罰金以上の刑に当たる罪を犯した者又は拘禁中に逃走した者を蔵匿し、又は隠避させた者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。」と定められています。
「罰金以上の刑」とは、法定刑に死刑・懲役刑・禁錮刑・罰金刑が用意されている罪を指します。
殺人未遂事件の場合、殺人罪(刑法199条)の法定刑が死刑又は無期若しくは5年以上の懲役で未遂犯処罰規定も設けられているので、「罰金以上の刑」にあたります。
「罪を犯した者」について、真犯人であれば捜査開始前でも捜査開始後でも「罪を犯した者」にあたるとされています。
捜査の開始後については、捜査の対象とされている被疑者・被告人が真犯人ではなくても良いとされています。
加えて、ケースのように逮捕・勾留されている者も「罪を犯した者」にあたります。
「蔵匿」とは、警察官などが逮捕したり発見することを免れるために場所を提供することで犯人を匿うことを指します。
ケースのように自宅に匿う場合はもちろんのこと、蔵匿した者の所有地ではなくても、蔵匿した者の事実上の支配下であれば事足りるとしされています。
「隠避」とは、「蔵匿」以外の方法で犯人が警察等から逮捕・発見されないようにすることを言います。
例えば、逃走のための資金援助をしたり、捜査状況(警察官が○○家の捜索に来ている等)を伝えたり、警察官等に嘘の供述をしたり、替え玉(身代わり)出頭をすることが考えられます。

【逮捕されたら弁護士へ】

犯人蔵匿罪は、たとえ警察官等の捜査に影響が少ない、あるいはなかった場合でも適用される可能性がある罪で、逮捕され、捜査のために一定期間身柄を拘束される可能性があります。
また、身柄拘束に際して、接見禁止決定が付く可能性があり、接見禁止決定が付いた場合は(ご家族を含めて)弁護士以外は面会が出来なくなります。
そのため、ご家族が犯人蔵匿罪で逮捕された場合、すぐに弁護士をつけることをお勧めします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所の弁護士は、犯人蔵匿罪等で逮捕・勾留されている方への対応も行っています。
神奈川県横浜市神奈川区にてご家族が犯人蔵匿罪で逮捕され、弁護士をお探しの方がおられましたら、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士による初回接見サービスをご利用ください。

神奈川県三浦市のチケット不正転売事件

2019-06-14

神奈川県三浦市のチケット不正転売事件

【ケース】
神奈川県三浦市に住むAは、三浦市内の会社に勤める会社員です。
Aは、とあるライブのチケットを転売することで利益を得ようと思い、実際には行くつもりがないにもかかわらず、ライブのチケット10枚(一枚1万円)を購入し、オークションサイトにて一枚2万円を最低限としたオークションを行いました。
結果、10万円で購入したライブのチケット10枚が、計40万円で落札されました。
しかし、チケットを落札者に郵送する前に、不正転売しようとした疑いで警察署から連絡が来て、取調べを受けることになりました。

(フィクションです。)

【チケットを転売した場合の罪】

ご案内の通り、我が国で開催されるオリンピックの開会式まで、残り1年程となり、盛り上がりをみせているようです。
それに伴い、オリンピックのチケットの抽選申込みが先月までに行われ、来週木曜日に抽選結果が発表される予定です。

今回、オリンピックチケットの販売についての報道に際し、いわゆるチケットの転売対策についても併せて報道されています。
チケットの転売を巡っては、オリンピックに限らず、これまでコンサートやライブなど様々な場面で問題視されていました。
チケットの転売は、一般の消費者がチケットを手に入れにくくしているだけなく、場合によってはそのマージンが反社会的勢力の資金源になっている、とも言われてきました。

これまでも、各地方自治体によっては条例で転売を禁止していましたが、懲役刑が定められている都道府県もあれば罰金・科料しか規定されていない都道府県もあり、中には条例の制定が追いついていない都道府県もありました。
そこで、日本国内で行われる音楽やスポーツのチケット不正転売を統一して禁止するべく、昨年12月14日に議員立法である「特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律」(略称・チケット不正転売禁止法)が交付され、本日令和元年6月14日から施行されます。

チケット不正転売禁止法は、特定興行入場券(転売禁止が明記されている、当日その会のチケット・指定券である、チケット購入時の名前や連絡先の確認作業を行う等の要件があります。)の不正転売を禁止し、その防止のための措置をとることで、興行入場券の適正な流通を確保することや文化・スポーツ・国民の消費生活を安定させる等のことを目的としています。

チケット不正転売禁止法の定める「特定興行入場券の不正転売」とは、「興行主の事前の同意を得ない特定興行入場券の業として行う有償転売であって、興行主等の当該特定興行入場券の販売価格を超える価格をその販売価格とするものをいう。」と定められています。(同法2条4項)
そして、この法律は「何人も、特定興行入場券の不正転売をしてはならない。」(同3条)「何人も、特定興行入場券の不正転売を目的として、特定興行入場券を譲り受けてはならない」(同4条)と規定しています。
つまり、転売禁止が明記され、そのための措置が講じられているにもかかわらず、チケットの正規の価格より高い値段で転売する、あるいは転売するためにチケットを入手するという行為を禁止しているのです。
この条文に反してチケットの転売転売のためにチケットを入手した場合、「一年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」と定めています。(同法9条)

ケースのAは、不正転売を目的としてチケットを入手していますので、同法4条に違反する可能性があります。

【略式裁判を求めて弁護士へ】

略式裁判とは、明白で簡易な事件で、100万円以下の罰金又は科料(千円以上1万円未満)に相当する事件において、検察官の請求で行われるものです。
本来であれば、検察官が公判請求をすることで公開の法定で裁判を開かれることになりますが、略式裁判は被告人本人が納得して手続き(略受け)をして罰金・科料を納付するだけで事件が完了します。
通常の裁判で有罪判決を受けた場合と同様に、略式裁判であってもいわゆる前科はつきます。
しかし、通常裁判では数ヶ月から数年の時間を要する場合もあるほか、傍聴が可能な公開の裁判で事件についての話をすることを考えると、略式裁判に比べて負担がかかることが考えられます。
よって、通常裁判より略式裁判の方が良いと考えられる方も少なくないでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所の弁護士は、施行されたばかりの法律に違反した事件についても対応が可能です。

神奈川県三浦市にてチケットの転売をしたことでチケット不正転売禁止法に違反し、略式裁判について知りたいという方がおられましたら、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士による無料相談をご利用ください。

神奈川県小田原市で野球賭博②

2019-06-12

神奈川県小田原市で野球賭博②

【ケース】
≪詳細については、昨日のブログをご覧ください。≫
神奈川県小田原市に住むAが、X主催の野球賭博に何度も参加していた、という事案です。
小田原警察署の警察官は、Aを常習賭博罪で逮捕しました。

Aの親族は、刑事事件専門の弁護士に逮捕されたAに対する弁護活動を依頼し、野球賭博がどのような罪に当たるのか、野球賭博のような被害者のいない事件ではどのような弁護活動があるのか、相談しました。

(フィクションです。)

【野球賭博に関する罪について】

≪各罪の詳細については、昨日のブログをご参照ください。≫

・単純賭博罪(刑法185条)
・常習賭博罪(刑法186条1項)
・賭博場開帳等図利罪(刑法186条2項)
ケースについて見ると、Aは頻繁に野球賭博に参加しています。
よって、常習賭博罪に当たる可能性があります。
また、「常習として賭博をしていた者」と立証するだけの証拠がなかった場合、単純賭博罪が適用されることも考えられます。
ご案内の通り、単純賭博罪の法定刑は「50万円以下の罰金又は科料(千円以上1万円未満を納付するという刑罰)」であり、常習賭博罪は「3年以下の懲役」です。
常習賭博罪の場合、裁判になって有罪判決を受けた場合、執行猶予が付かない限り刑事収容施設に収容されるということになります。

また、野球賭博を開催しているXについては、賭博場開帳等図利罪が適用される可能性があります。

【賭博罪の例外について】

先述の通り、賭博は「原則」禁止されています。
では、なぜ競馬や競艇、パチンコといった賭け事が堂々と行われているのでしょうか。

時代は戦後、財政上の理由から、「特別法をもって」競輪・競馬・競艇・宝くじ・スポーツ振興投票(toto・BIGといったサッカーくじ)を公認しています。
(例)競馬⇒競馬法、競輪⇒自転車競技法、競艇⇒モーターボート競走法、宝くじ⇒当選金付証票法
※パチンコについては、特別法があるわけではありませんが、風俗営業法2条1項4号に「ぱちんこ屋」として規定されています。
パチンコは風俗営業法のいう「遊技」にあたりますが、遊技の結果に応じて現金又は有価証券を賞品として提供することや客に提供した商品を買い取ることは禁止されています。(風俗営業法23条1項)
また、パチンコの結果に応じて賞品を提供することも禁止しています。(同2項)
そのため、パチンコで勝った人はパチンコ玉を「特殊景品」と交換して、特殊景品を「パチンコ屋とは独立した古物商(景品交換所)」に売って現金を得ます。
そして、古物商は特殊景品をパチンコ屋に売ることで特殊景品がパチンコ屋に戻ってくるという、いわゆる三点方式がなされています。この手法について、今のところ賭博罪の合法性や違法性に言及した裁判例はほとんどありません。

その他、日本人が海外に行ってカジノなどの賭け事をする場合については、違法性が阻却されるとされています。

【贖罪寄付について】

傷害事件や窃盗事件といった「被害者がいる事件」については、示談をするなどして謝罪や賠償を行う弁護活動が考えられます。
しかし、野球賭博のような「被害者がいない事件」や、被害者がいる事件の場合でも「被害者が賠償を拒んでいる」事件については、賠償を行うことが困難です。
そこで、「被害者がいない事件」や「被害者が賠償を拒んでいる」事件では、賠償の代わりに贖罪寄付を行う、という手段があります。
贖罪寄付とは、上記のような場合に、反省などの意思を示す手段として用いられるものです。
贖罪寄付は、日本弁護士連合会や法テラスなどの機関が募っている寄付金です。
贖罪寄付をした場合、贖罪寄付を受け付けた機関から「贖罪寄付証明書」等の証明書が発行され、それを検察官や裁判官に提示することで判断や量刑に考慮してもらう、という仕組みです。
日本弁護士連合会のアンケートによると、贖罪寄付を紹介した弁護士のうち、回答者の8割が情状として考慮されたと回答しています。

【野球賭博などの刑事事件は当事務所まで】

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所の弁護士は、野球賭博のような被害者がいない事件についても対応しています。
野球賭博をしたことを被疑者が認めているのであれば、身柄解放活動や贖罪寄付などの情状弁護といった弁護活動を丁寧にご説明致します。

神奈川県小田原市にて野球賭博をしたことで常習賭博罪で逮捕され、贖罪寄付をお考えの方がおられましたら、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士による初回接見サービスをご利用ください。

神奈川県小田原市で野球賭博①

2019-06-11

神奈川県小田原市で野球賭博

【ケース】
神奈川県小田原市に住むAは、小田原市内の会社に勤める会社員です。
Aは賭け事にさほど興味を持っていたわけではないのですが、小田原市内に住む友人Xから誘われてX主催の野球賭博に参加するようになりました。
Xが開帳していた野球賭博は、プロ野球公式戦を対象に、各球場で行われている試合の勝敗や点数などを当てるという賭け事で、一回の掛け金は数千円から10万円ほどでした。
この野球賭博には数十人が参加しており、公式戦が行われる度に開帳されていました。
そして、Aも頻繁に参加するようになりました。

ある日、Aの自宅に小田原市を管轄する小田原警察署の警察官が来て、「野球賭博の件でAさんを常習賭博罪により逮捕する」と言って、Aを連行していきました。
Aの親族は、逮捕されたAの弁護活動を依頼し、野球賭博がどのような罪に当たるか、また、野球賭博をした場合の弁護活動にはどのようなものがあるのか、刑事事件を専門とする弁護士に相談しました。

(フィクションです。)

【野球賭博に関する罪について】

我が国では、原則として賭博行為を禁止しています。
具体的には、刑法の下記の条文が適用されます。

・単純賭博罪(刑法185条)
「賭博をした者は、五十万円以下の罰金又は科料に処する。ただし、一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは、この限りでない。」
①一時の娯楽に供する物とは何か
一時の娯楽に供する物とは、例えば1回分の飲食費を賭けた賭け事などといった、一時的な娯楽のために消費される物を指し、これは賭博罪の対象にはなりません。
②懸賞や、くじ引き大会、ビンゴ大会、抽選会といったイベントは賭博罪に当たるのか
当事者双方にとって偶然の結果であることが要件になるため、雑誌の懸賞や商店街で行われるくじ引き大会のように、主催者側が一方的に負担を負っている場合には賭博罪の対象にはなりません。

・常習賭博罪(刑法186条1項)
「常習として賭博をした者は、三年以下の懲役に処する。」
常習賭博罪は常習的に賭博をしている場合に当たります。
「常習として賭博をした者とは」、反復して賭博行為をする習癖のある者を指します。
実際に常習と言えるかどうかについて、賭博の種類や賭けた金額等を総合的に判断しています。

・賭博場開帳等図利罪(刑法186条2項)
「賭博場を開張し、又は博徒を結合して利益を図った者は、三月以上五年以下の懲役に処する。」
①賭博場開帳等図利罪とは何か
賭博場開帳等図利罪とは、自分が主催者となって、自身の支配の下で賭博をする場所を開設することを指します。
②営利を目的としていなくても賭博場開帳等図利罪に当たるのか
賭博場を開設することで手数料等の形で利益を得ていて場合はもちろんのこと、営利を目的としていなかったとしても、単に賭博場を開設したがけで、この罪に当たります。
また、賭博場を開設しただけで自分自身では賭博をしていなかったとしても、賭博場開帳等図利罪は適用されます。
③同じ場所に集まって賭博行為をしていない場合、賭博場開帳等図利罪に当たるのか
昭和48年の最高裁判決によると、プロ野球セントラルリーグの公式戦を対象とした野球賭博を行わせるために、とある場所に電話・帳面・プロ野球公式戦の日程表・スポーツ新聞などを備え付け、電話にて賭博の申し込みを受け付け、集計・整理をし、掛け金等の徴収などをした事件で、この管理を行っていた者に対して賭博場開帳等図利罪を適用しています。

【賭博罪の例外について】

明日のブログに掲載します。≫

【贖罪寄付について弁護士へ相談】

明日のブログに掲載します。≫

落書きで建造物損壊罪?

2019-06-08

落書きで建造物損壊罪?

Aさんは、神奈川県内をバイクで散策しては、道路の設置物やトンネルなどにラッカースプレーで落書きをしていました。
ある日、Aさんが神奈川県足柄上郡内の公園にある公衆トイレの壁に落書きをしていたところ、その様子をたまたま通行人のWさんに目撃されました。
Aさんは、Wさんから「落書きは犯罪だよ。松田警察署に通報したからね」と言われ、慌ててその場を立ち去りました。
後日、Aさんは自身が逮捕されるのではないかと思い、刑事事件専門の弁護士に相談することにしました。
(上記事例はフィクションです)

【落書きに成立する罪】

外を歩いていると、たとえば歩道橋やトンネルの壁などに落書きがされているのが目に入ります。
落書きはその場所にすっかり溶け込んでいることもあり、落書きという行為につい寛容になりがちです。
ですが、建造物や道路の設置物に落書きをすると、以下のような犯罪が成立する可能性があります。
まず、考えられるものとしては軽犯罪法違反が挙げられます。
軽犯罪法1条33号は、「みだりに他人の家屋その他の工作物…若しくは標示物を汚した者」拘留または科料に処するとしています。
街中で見かける落書きは、スプレーやチョークなどで工作物等を汚す行為に当たると考えられます。
そうすると、上記事例のAさんも軽犯罪法違反に当たる可能性があります。
ただ、拘留は1日以上30日未満の拘置、科料は1000円以上1万円未満の金銭の納付であり、数ある罪の中ではごく軽いものと言えます。

場合によっては、軽犯罪法違反ではなく建造物損壊罪が成立する余地もあります。
建造物損壊罪における「損壊」とは、建造物の効用を害する一切の行為を指すと考えられています。
このことから、落書きにより目的物を汚損した場合でも、「損壊」に当たるとして建造物侵入罪に当たることはありえるということになります。
上記事例では、Aさんが公園の公衆トイレの壁にラッカースプレーで落書きをしています。
落書きをしたからといって、公衆トイレの壁が崩れたり薄くなったりするというのは起こりません。
ですが、公園という空間を構成する公衆トイレの壁が汚損されたことで、その公園が有する美観が害されるということは生じます。
そうすると、Aさんは建造物損壊罪として5年以下の懲役が科される可能性があるのです。

【逮捕の可能性】

刑事事件と聞くと逮捕をイメージされる方は多いかと思いますが、実際のところ逮捕が行われるケースというのは全体の4割程度です。
そうした逮捕を伴う事件は身柄事件と呼ばれ、逮捕を伴わない事件は在宅事件と呼ばれます。
ニュースなどでよく聞く書類送検というのは、逮捕が行われないことで事件の記録だけが検察庁に送られることを指し、在宅事件に特有の用語と言えます。

ある事件で逮捕を行うかどうかは捜査機関次第であるため、逮捕の可能性について確実なことは言えません。
一応の目安を判断する要素としては、事件の重大性が挙げられます。
事件が重大かどうかは、犯した罪の重さ(法定刑)、被害の程度、犯行の悪質性などの様々な要素に基づき判断されます。
ただ、一般的には、重い罪であればあるほど逮捕の可能性が高まるといってよいでしょう。
たとえば、殺人事件を在宅で進めるというのはおよそ考えられず、被疑者が特定できた段階で逮捕を行うのが通常だと思われます。
逆に、軽い罪を犯しても逮捕の可能性は高くないと思われますが、それでも0になるということはおそらくありません。
絶対に逮捕されないと言い切ることができないのは歯がゆいものです。
もし自身のケースで逮捕の可能性がどの程度か不安に思ったら、ぜひお近くの弁護士に一度ご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件に特化した弁護士が、逮捕の可能性や心構えについて丁寧にご説明します。
落書きが発覚したら、刑事事件少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

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